2009年9月20日 (日)

【衝撃事件の核心】卓球台、料亭、コンパニオン…千葉県庁不正経理のあきれた実態とは

 産経ニュース2009.9.20 08:00より以下、転載。

 卓球台に将棋盤、コンパニオンとの料亭遊び…。今月9日、平成19年度までの5年間で約30億円の不正経理が発覚した千葉県庁。不正に捻出(ねんしゅつ)された公金の一部は、将棋盤や卓球台といった職員の娯楽器具などに消えていた。職員の中には、公金を元手に料亭での豪遊を繰り返し、詐欺罪で有罪判決を受ける者も。千葉県では、千葉市でも、市長と市議会議長が相次いで逮捕されるなどしたばかり。公職の立場を利用して利益を得ようとした公務員不祥事の連続に、「千葉は公務員天国か」という批判が高まっている。「公務員天国」の実態に迫った。(西山典男、田中佐和)

■若く博識のコンパニオンが… 料亭で“豪遊”1人3万円の夜

 柔らかな橙(だいだい)色の明かりが客たちを迎え、茶色の板塀に囲まれた厳かな雰囲気が漂う料亭。千葉市中央区の官庁街から車でわずか5分あまりのところに佇(たたず)む。暖簾をくぐり個室に通されると、窓からは見事な日本庭園が見える。慌ただしい日常を忘れるような穏やかな風景だ。

 ここが、千葉県庁の職員が、“豪遊”していたとされる料亭だ。

 提供されるのは季節の素材を生かした懐石料理。店に頼めばコンパニオンを手配してくれる。客2人に対し、和服姿のコンパニオンが1人付くことが多いという。いずれも若く、博識の女性ばかりで、経済や社会情勢についての会話もできる。まさに、県庁に勤める「地元のエリート」たちを満足させる“憩いの場”だったようだ。
 「大事なお客さまなので」と、店に断りを入れれば、極力、他の客との接触がないように気も遣ってくれる。そのため、接待の場所としても重宝されてきた。

 コンパニオンを呼んで楽しむには、飲食代なども含め最低でも約3万円がかかる。しかし、県職員らが、高いと感じることはなかったようだ。

 県職員が利用していたとされる料亭は、ここ以外にも、千葉市内に複数存在する…。

■100万円請求されちゃった 会社のカネで払っちゃう?

 「(料亭から)100万円もツケを請求されちゃったよ。『会社のお金』で払っちゃおうか。こっちで○○さん(県に出入りする事務用品店)からお金を用意するから、そっちも伝票を作ってよ」

 以前、県庁内では県職員の間で、こんな会話が交わされていた。「会社のお金」とはいうまでもなく、県で扱う公金を意味する。詐欺罪に問われ9月14日に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決を受けた県職員の公判で、検察側が明かした会話だ。

 この職員は、県農林水産部の物品の購入事務の担当者。平成16年7月ごろから、他の被告や同課の職員らと週1回のペースで、高級料亭に通い、コンパニオンを付けての豪遊を繰り返していた。判決などによると、代金は、事務用品の支払い金のように装って公費から捻出し、上司を欺いて決済を受けていた。不正に捻出した総額は約2150万円に上った。

 もともと千葉県の不正経理疑惑は、20年に行われた会計検査院の全国調査をきっかけに浮上した。その後、公金をだまし取ったとして、この職員を含む県職員3人が詐欺容疑で逮捕され、県庁の独自調査でも一部部署での不正が発覚した。
 県庁のほとんどの部署で総額30億円にも上る不正が行われていたことが判明したのは今月上旬。不正は県庁だけではなく、犯罪を取り締まる県警の一部にも広がっていたことが明らかになり、県庁は大騒ぎになった。

■廃止されたはずのタクシー券が金庫に…驚くべき不正の手口

 県庁職員が公金で購入したものは将棋盤、卓球台、テニスのネットなどさまざま。県庁では10年以上前に廃止されたはずのタクシークーポン券を買い入れ、金庫内に保管して、日常的に使用していたケースもあった。

 ある県議は、こう疑惑の目を向ける。

 「過去に県の職員とゴルフに行ったことがあった。こちらの私物はボールのみで、なぜかクラブは用意してくれた。『良いアイアンがあるので試してみてください』と。どうも、クラブは職員の所属していた課の所有物だったらしいが、よく考えると変だ。どうやって購入したのか。まさか…」

 不正経理には、「一括払い」「差し替え」など、主に6つの手口があった。その中でも、7割近くを占めていたのは、架空伝票を作成して納品したように装い、購入代金を業者の口座にプールする「預け」と呼ばれる手法だ。

 「うちにも20年前から積み立てられた5千万円のプール金がある」

 県庁に長年出入りしていた千葉市内の事務用品業者は、産経新聞の取材にこう証言する。
 プール金さえあれば、物品納入を装って、ほしいものを買うのは簡単だった。というのも、千葉県庁では、職員は物品納入の際、業者からの納品書の受領・保管を義務づけられていなかった。発注から物品検品まで同一人物が担当し、ほかには誰も納品をチェックしないため、架空納品は発覚しないのだ。「プール金があれば、いちいち決済をとったり予算申請は必要なかった」。県側もこう述べており、「預け」によって、庁内の管理態勢が骨抜きになっていたことを認めている。

■消えた?プール金 職員にも業者にも“おいしいカネ”

 現在でもプール金は39業者に計約4億1800万円残っているというが、県では、全額回収は困難だとみている。

 「他の業者も同じだと思うが、プール金が会社の運転資金になっているところもあり、回収すればつぶれる中小企業がでてくる」

 出入り業者はこう打ち明ける。納品の必要もない大金が、一時的とはいえ大量に入るプール金。県職員の求めに応じて、少しずつ支払いや納品をする一方、業者側でも“勝手”に引き出し、流用していたというわけだ。いってみれば、無利子の融資のようなもので、業者にとってもプール金は“おいしいカネ”だったようだ。

 「間違ったことをしているのではないかと思いながらも断れない雰囲気があり、とてもではないが、業者の側から間違いを指摘できなかった」。ある業者はこう話す。

 「県庁の会議で出た寿司の支払いを頼まれ『後日、事務用品代金として請求書を出しといて』と言われた。『請求額を1割ぐらい高くしていいから』と言われその通りにした」

 5千万円のプール金があると証言した前述の業者は、こう明かす。
 プール金は、すべてが県庁職員の娯楽などに流用されたわけではなく、県庁の事務用品納入などにも使われていたが、正式に予算計上されていないため、業者につけ込まれる。「県から事務用品10万円の注文があれば、1万円くらい上乗せした。切手や印紙の納入まで受けているんだから、郵便局に行く手間賃みたいなものさ」。この業者は明かした。

 ある県政関係者は「こんな無茶苦茶な実態を知っている県庁職員はかなりいたと思う」と不正経理について指摘。「特に課の経理担当者とか事務職の連中は知らないというのは不自然。それどころか、自分自身が事務用品の金額をピンハネして請求していた職員もいた。その金がどこに行ったのかは分からない」と話している。

■森田知事は激怒…「県庁職員の誇りはどこにいった」

 「県民に怒鳴られても仕方がない。県職員としての誇りはどうなったんだ」

 県が不正経理の調査報告会見を行った今月9日。その直前の部課長級会議で、森田健作知事は、居並ぶ県の幹部をこう怒鳴りつけたという。

 今年4月に就任した森田知事自身は、不正に直接関係していなかったとみられる。しかし、記者会見では「就任前から噂は聞いていたが…」と述べ、「大変残念だが、しっかり確かめて今後の糧にしたい」と頭を下げた。

 その後、県庁には2千件を超える抗議の電話やメールが殺到。県庁前には街宣車が乗り付け、連日のように大音量で不正問題を批判して帰宅する職員らを罵倒(ばとう)する騒ぎも起こっている。

 県は、不正経理を行った職員や副知事を含む管理職に不正分の返還をさせるほか、職員の処分を行う方針も表明するなど、信頼回復に必死だ。しかし、18日には、新たに20年度分の不正経理約8千万円が発覚。国民や県民の不信感は増すばかりだ。

 長年にわたって県庁に巣くってきた“不正の病理”は根深く、信頼回復の一歩は、そう簡単に踏み出せそうもない。

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2009年9月13日 (日)

【日本の議論】危機に直面する「出産」「子育て」 民主党政権で何が変わる? 本当に必要なのは…

 明治大学の安蔵(あんぞう)伸治教授(人口学)は、「子育ての経済的負担を軽減」することで「安心して出産し、子供が育てられる社会を作る」(マニフェストより)とする民主党の主張に懐疑的な見方を示している。

 それは「なぜ日本で少子化が進んでいるか」という問題につながるという。

 「そもそも、結婚した女性は、以前と変わらず子供を産んでいる」と安蔵教授。日本の特殊合計出生率は1・37にとどまっているが、これは、未婚・既婚を問わない出産可能な年齢の女性が、生涯で何人の子供を産むか、という数値だ。安蔵教授は「1950年代末ごろに『子供の数は1家庭に2人』という『2子規範』ができて以降現在にいたるまで、結婚している女性に限れば、出生率はそれほど大きな変化は見せていない」と指摘する。

 実は「結婚さえしてしまえば、高度経済成長期とほぼ変わらない出生率が保たれている」という現状。このことは、いくら「子育て」の援助をしたところで、少子化を食い止めることはできないことを意味する一方、少子化・子育て問題の“本丸”は、「未婚者に、どうやって結婚してもらうか」にあることも示している。

 では、なぜ現代社会では、未婚化・晩婚化が進んでいるのか。

 「背景にあるのは、現代の女性の考え方や生き方」と安蔵教授はいう。

 女性の高学歴化に伴う社会進出や経済的自立、結婚後の就業継続希望…。こうした価値観や行動を受け入れ、それに適応した社会システムや家族の在り方を容認するのか、伝統的な価値観に重きを置き、これまでの女性の生き方にこそ幸福があると考えるのか。

 安蔵教授は「少子化や子育てを考えるということは、国家や社会の在り方を考えていくことに他ならない」と強調する。

 以上、2009.9.13 18:00産経ニュースから抜粋しました。

 この点につきまして、箸にも棒にも掛からないとある掲示板で、思いもよらず感心させられた意見があったことを思い出しました。

 例によって作者に無断で転載します。

少子化が進んだ背景には、社会構造の変化がもっとも深く関係していると思います。昔に比べて女性の社会進出が進み、共働きが当たり前になったことで、子供を育てる余裕がなくなっているのでしょう。

昔は「女は家庭に入るもの」という風潮が一般的で、結婚したら子供を産み、育て、家事一般をとりしきる事が当たり前でした。従って、保育所などを利用する世帯の割合は現在に比べてとても少なく、そういう意味では子供を育てやすい環境だったとも言えるかも知れません。男性の給与が女性に比べて優遇されていたのも、このような風潮が背景にあったと考えれば当然のことのように思えます。

女性の社会進出が進むと、こういう図式は成り立たなくなります。子供を産んだとしても、両親共に育児をする時間がないんですね。だから保育所等の施設を利用する人の割合が激増し、利用したくてもできない人が多数出てくることになります。子供を産んでも育てる環境がなくなりつつあるというのは、こういう変化も背景にあるのではないでしょうか。

また、昔は男性のみの職場であったところでも女性が活躍するようになった反面、職場の数に対して職を求める人の数が増加し、企業の効率化が進んだことともあいまって失業率の増加という大きな社会問題も発生しています。少子化問題とはこういった社会の変化が原因であり、子供手当てなどで解決できるような単純な問題ではないと思います。

最近、専業主婦を見下すような偏った見方をする女性もいると聞きます。しかし、上記のような流れから考えると、むしろ専業主婦のほうが社会に貢献しているとも言えます。少子化問題を考える場合、その背景にあるものを見ずして根本的な解決はありえないのではないでしょうか。

少子化問題は、子供手当てや高校無償化など、お金で解決できるような簡単な問題ではなく、女性の社会進出という大きな変化が背景にあることを政治家は認識すべきです。

 ・・・と、いうカキコミでした。このような考察ができる人は頭の良い人です。バカの一つ覚えのように口を開けば、特殊合計出生率うんぬんかんぬんしか言えない人とは思考の深さが違うように思います。(ただし、「女性の社会進出」という同じ要因を背景に挙げていますが、先の教授とは違って、結婚しても子供を産まない女性が増えた、という見方をされているようです。)

 【後日記】『結婚促進こそ少子化対策の要』(2009/11/27日経より)

 この日の『経済教室』は宇南山卓・神戸大学准教授が執筆でした。以下に要約します。

 少子化の進行を要因分解すると、結婚の減少が最大の原因である。日本では出産は結婚が前提で、婚外子の割合が極めて低く、出生率の低下は、婚姻率の低下と既婚女性の出生率に分解できる。国立社会保障・人口問題研究所の計算によれば、少子化が進行した70年から05年まで出生率は0.87ポイント低下した。それに対し、結婚した人口の割合である「有配偶率」の低下で1.10ポイント分の低下を説明できる。一方、結婚した女性の出生率である「有配偶出生率」は、むしろ出生率を0.22ポイント引き上げ(四捨五入の関係で合計は一致せず)、少子化の原因ではなかった

 この結婚の減少は、結婚のタイミングの変化である「晩婚化」ではなく、「非婚化」によるものである。50歳時点での未婚率である「生涯未婚率」は、60年ごろまで男女とも2%未満だったが、05年には女性で7.2%、男性では15.6%まで上昇した。現在の若年層の未婚率はさらに高く、生涯未婚率は今後も高まることが予想され、非婚化は構造的な問題となっている。

 つまり少子化を食い止めるには結婚を促進する必要があり、それには非婚化の原因解明が不可欠である。だがこれまでの経済学では、結婚には、家事と仕事の分業、耐久財の共有、子どもが持てるなどのメリットが存在し、結婚した夫婦の合計の厚生水準はそれぞれが独身にとどまった場合の合計より必ず高いと考えてきた。そのため、一生結婚をしないという選択を合理的には説明できなかった。

 これに対し、最近の研究で、家族を「個人」の集合ととらえ家計内の支出における意思決定権限に注目した、コレクティブ(Collective)モデルが発展しつつある。その理論によれば、夫婦間の所得差や年齢差などに応じて、支出の意思決定権が決まり、夫婦の所得は必ずしも平等には分配されない。結婚・出産後の離職によって意思決定権が弱くなる場合、配偶者の所得が十分高くないと結婚しても「個人」の厚生水準を高めるとは限らない。つまり独身を選択する可能性が説明できる。

 このモデルに基づけば、非婚化の原因は過去30年の女性の賃金の変化である。家計内分配の重要な決定要因のひとつが夫婦それぞれの労働市場での賃金水準であることがこれまでの実証結果で分かっている。つまり女性の賃金の変化によって、結婚の意思決定は影響を受けるのである。

 フルタイム労働者では男女の賃金差は解消されつつあり、女性が独身にとどまった場合の厚生水準は飛躍的に上昇している。一方、既婚女性の重要な就業形態であるパートタイム労働者の賃金水準は相対的に低いままで、妻の意思決定権は依然弱く、既婚女性の厚生水準は改善していない。結局現在では、独身にとどまることは必ずしも不利ではなく、非婚化を引き起こしている。

 これまでの子育て支援や現政権で検討されている「子ども手当」は、女性の賃金上昇に相当する金額以上の給付が必要で、政策コストは大きい。

 既婚女性の賃金を上げるには、パートタイム労働者の賃金上昇を目指すより、結婚・出産後も就業を続けやすい環境を整えフルタイム労働者とする方が現実的で効果も高い。またこれまでの研究で、出産後の就業継続の支援には保育所整備が有効であることが知られている。つまり保育所の整備こそ最大の結婚促進策で少子化解消策といえる。

 保育所の整備は、既に「子育て支援」の政策としてではあるが、重点課題として進められてきた。しかし結婚促進策の観点では、以下の点の改善が必要である。整備すべき地域の選択だ。これまでは待機児童数を保育所の整備の基準としてきた。だがこの基準では、非婚化のために児童数の少ない地域での保育所不足が過少に見積もられる。

 筆者は、保育所の整備状況を示す尺度として、25~34歳の女性の人口と保育所の定員との比である「潜在的定員率」を提唱したい。05年時点での潜在的定員率は、全国平均が23.1%なのに対し、大都市部では16.2%である。未婚率が低く女性の就業率が高いことで知られる山形、富山、石川、福井、鳥取、島根の日本海側6県では42.5%で、大都市部との格差は顕著である。

 結婚促進策としては、大都市部での保育所整備を現在の全国平均と同等にするだけでも大きな効果が期待できる。大都市部では25~34歳女性の未婚率が全国平均より3.5ポイント高い。保育所整備でこれを全国平均と同等にできれば、婚姻数は毎年14万件増える。これは05年の全国婚姻数71万件の2割に相当する。

 さらに、既婚女性の出生行動が過去と大きく変化しなければ出生数も20%上昇し、出生率は現在の1.3台半ばから1.62に回復する。これは、社会保障・人口問題研究所の将来推計人口における楽観的な予測である「高位推計」よりも高い水準だ。自民党の提示した移民受け入れ1000万人計画と同等の大きな効果であり、公的年金の持続可能性や労働力人口の減少の問題を大幅に改善できる。

 一方、この政策のコストとは、7%低い大都市部での潜在的定員率を全国平均と同等にするための費用である。これは、保育所の定員を28万人増やすことに相当する。東京都内の保育所定員1人あたりの運営コストが年間200万円と試算されており、毎年5600億円の追加経費が必要となる。現在の保育関係予算全体(4000億円)と比べれば高い水準だが、5兆円以上とされる「子ども手当」の約10分の1ですむ。しかも、保育所の整備による少子化対策は、現金を支給する政策と異なり、女性の労働力化と少子化の解消の両立を可能とする望ましい政策である。

 ・・・と、原因と対策を述べておられます。原因については、なるほどその通りでしょう。対策についてはもっと低コストでできる効果的なものがあります。正規の雇用コストを下げて、その分非正規の従業員に補てんしてやればよいのです。そうすれば人は今までの経済学のモデルにしたがった行動をとるでしょう。

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2009年9月12日 (土)

衆院議員の日給115万円!? たった2日で満額支給

 産経ニュース2009.9.12 22:07より以下、転載。

 8月30日の総選挙で当選した衆院議員の8月分の歳費が16日、480人の全議員に支給される。同月の在任期間は投開票のあった30日と31日のわずか2日間だが、歳費と文書通信費の計230万1千円が満額支払われる予定だ。日給換算で約115万円、全議員で約11億円という巨額な支出で、「社会常識を逸脱している」「無駄遣いだ」と批判も出ている。

 衆院事務局によると、16日に支給されるのは、8月と9月分の歳費と文書通信費の一部。議員の任期は投開票日にスタートするため、8月30日からが歳費支給の対象となる。

 歳費の額は「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」で1人当たり月130万1千円と規定されている。8月の在任期間はわずか2日だが、同法には「日割り計算」などの制度はなく、満額が支給されることになった。

 また、電話代や交通費など政治活動に使う目的で支給されるが、使途報告義務がなく「事実上の歳費」とも呼ばれる月100万円の文書通信費(正式名称・文書通信交通滞在費)についても全額支給される。

 こうした解散総選挙による“歪(ひず)み”は以前から指摘されている。平成12年6月の総選挙では同月2日に解散したため、わずか2日間の在任期間を理由に499人に1カ月分が満額支給され、問題になった。

 歳費の返納は「公職選挙法が禁じる寄付行為にあたる」との理由で認められていない。このため、過去には一部の議員が公選法に抵触しない「選挙区外」の慈善団体に寄付したケースがある。

 民主党新人の横粂(よこくめ)勝仁議員(28)は、「一般的に考えておかしなことだと思う。今回は受け取るが、選挙でかなりのお金を使ったので、恐らくそこに充てることになるのでは」と戸惑い気味に話す。

 近畿地方の民主党の中堅議員も「(8月)30、31日はあいさつ回りで忙しく、国会議員としての仕事はしていない。2日間で1カ月分というのは社会常識を逸脱しており、報酬規定の見直しが必要だろう」と訴えた。

 “政治とカネ”の問題に詳しい日本大学の岩井奉信教授(政治学)は「無駄遣いとしかいいようがない。日割りや返納などの制度を導入すれば済むのに、議員自らのことなので改正に意欲的でなかったのだろう。民主党は無駄遣いの撤廃を打ち出しているが、身近な点から改革しないと、国民の理解は得られないのではないか」と話している。

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2009年8月23日 (日)

ごみ有料化の波 都内に

 家庭から出るごみの回収を有料化する動きが首都圏自治体でも広がっている。ごみの減量やごみ処理費の削減を狙う有料化はこれまで郊外の自治体が中心だったが、東京23区内でも検討する自治体が出始めている。

 東京都中野区はこのほどまとめた計画に有料化を盛り込んだ。区民から「ごみ減量に努めている人とそうでない人のごみ処理が同じなのは不公平」と、量に応じて負担を求める声が上がっていたという。3~4年後に実施する予定だ。

 杉並区もごみ処理に関する基本計画に家庭ごみの有料化を「2010年度の実施を視野に検討」と明記した。都内での有料化は多摩地区が中心だったが、財政が比較的豊かな23区内でも検討する例が出始めている。

 埼玉県幸手市は06年10月から可燃ごみの回収を有料化した。有料化前の05年度に比べ、08年度のごみ排出量は21%減少。同市は隣接する杉戸町に処理を委託しており、有料化後の07年度の委託経費は約2億5000万円と05年度に比べ約1000万円減った。

 家計の負担は08年度で1世帯当たり月平均370円。市環境課は「可燃ごみで出していた菓子のパックなどの雑紙を古紙として出すようになった」と分析する。

 以上、8/20日経より抜粋。

 量に応じて、というあたり賛成です。インフラからの受益は世帯人数が多くなるほど増すのだから、この考えを適用できる部分は積極的に分離を進めてもらいたいと思います。国税なんかも消費税(消費に応じた負担)で一本化すればいいんじゃないかと思うときすらあります。

 しかし、少子化!少子化!などと騒がしいくせ、ごみが増えているのですね。人口って減ってるんじゃないのですかねぇ。

 【参考】『ごみ処理委託 負担金制度 23区、10年度から実施』

 東京23区の区長で構成される特別区長会は、可燃ごみの処理を他区に委託する場合、受け入れ側へ負担金を支払う制度を、2010年度から実施すると決めたそうです。
 08年度のごみ処理量を09年度に確定し、10年度に負担金を支払うそうです。金額は毎年度計算するとのことです。日経2008/5/15より。

 【参考】『多い地域手当や独自制度 26市職員の年収押し上げ』(8/7日経より転載)

 23区の平均より多摩26市の平均が27万円高い--。国の基準を上回る地域手当など独特な給与体系が東京都市部の自治体職員の平均年収を押し上げている実態が日本経済新聞の調査で明らかになった。公務員の世界で「わたり」や「足伸ばし」と呼ばれる昇給制度が残る市も多い。都道府県や23区にはあるチェック機関が市町村にないのも、見直しが進まない一因だ。

 平均年収が全国で最も高い東京・多摩市。日本一高い地域手当や時間外勤務手当が2008年4月時点の多摩市の一般職員の平均年収を845万円に押し上げている。多摩人事課は「平均年齢が高いから」と説明するが、それだけではない。

 多摩市では今年6月まで「わたり」の制度が残っていた。勤続年数が長ければ実際の資格より上の給料がもらえる特別昇格制度だ。例えば主任を長く務めると、試験を受けなくても一つ上の係長並に扱い、主任のまま係長の給料表にわたっていく。

 「今年6月の議会で条例改正し、7月から(特別昇格は)なくなった」(多摩市人事課)とするが、「わたり」をなくす代わりに、7月から主任の給料を4%引き上げた。この賃上げは議会や住民に説明していない

 都内の自治体で「わたり」を認めている自治体は少なくない。小金井市は「主事のなかには4ランク上の給料をもらっている職員もいる」(職員課)。

 地域手当を国の基準より多く支給している自治体もある。平均年収が749万円で全国43位の東京久留米市は本来なら基本給の6%と決められている地域手当を16%支給している。今年1月には羽村市とともに支給率の引き上げまで実施した。

 地域手当は06年に国家公務員の給与水準を下げた際、民間の地域間格差を反映する目的で導入した。東久留米市は国の決めた支給率が近隣市より低いことに不満で、「都に合わせた」(職員課)と説明する。だが、同市の梶井琢太市議は「給料自体は都よりも高い」と指摘する。

 都であれば同じ役職なら給料は頭打ち。一方、東久留米では上昇し続ける。都の給料表にない級を加えているためで、自治体の間では「足伸ばし」と呼ばれる。

 国には人事院、都道府県や23区には人事委員会があるが、大半の市町村にはない。お目付け役がいない状況だ。総務省の原邦彰・給与能率推進室長は「住民にきちんと説明してほしい」と要望する。少なくとも、議会にはきちんと監視する責任がある

 <平均年収の高い都内自治体>

1位 多摩市 平均年齢46.2(歳) 年収844.5(万円)

4位 武蔵野市 43.3 798.3

5位 八王子市 45.3 795.1

7位 千代田区 46.7 781.9

8位 三鷹市 43.3 781.6

9位 国立市 43.6 778.3

11位 町田市 42.5 777.6

12位 福生市 44.4 777.2

17位 武蔵村山市 45.7 769.7

21位 調布市 42.8 766.2

24位 清瀬市 47.3 762.6

25位 昭島市 45.4 760.2

27位 東大和市 44.8 759.2

31位 青梅市 41.4 756.1

34位 品川区 45.7 754.0

37位 江戸川区 44.4 752.3

38位 立川市 43.3 752.1

39位 中野区 46.5 751.9

43位 東久留米市 43.2 749.2

47位 目黒区 44.8 748.3

 【後日記】『多摩地域30市町村 ごみ排出量 最低水準に』(9/9日経より抜粋)

 東京・多摩地域30市町村の2008年度のごみの排出量が、財団法人東京市町村自治調査会の1991年度の調査開始以来、最低水準となった。同会のまとめによると、07年度比3.8%減の128万5000トンで5年連続の減少。資源化量も同3.8%減の47万1000トンと初めて減った。ごみ袋を有料化している自治体は19に上り、今後も減量化が一段と進む見通しだ。

 焼却灰や不燃物の残さからなる最終処分量は二ツ塚処分場(東京都日の出町)で焼却灰をエコセメントの原料にする施設が06年度から稼動したことで激減していたが、08年度はさらに18.8%減の8500トンとなった。

 総量が最低水準となったのは、景気悪化で消費や企業活動などが冷え込んだほか、ごみ減量化のためのごみ袋の有料化が加速したことも背景にあるようだ。

 一方、東京二十三区清掃一部事務組合によると、08年度の23区のごみ量は07年度比5.1%減の305万7000トンだった。

 区が収集する可燃ごみは179万2000トンで9.5%増えたが、不燃ごみが57.5%減の18万4000トンと大幅に減った。23区では08年度にプラスチックごみの分別法が変わり、不燃ごみから可燃ごみや資源回収に回されるものが増えた。

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2009年8月15日 (土)

人口自然減、最大に

 総務省が11日に発表した住民基本台帳に基づく3月末時点の人口調査によると、2008年度の出生数から死亡数を差し引いた人口の「自然減」は4万5914人で、減少幅が過去最大を記録した。企業の海外からの撤退などを受け帰国する人など転入者が多かったため、日本の総人口は2年連続で増えた。主な働き手である生産年齢人口は過去最低を更新した。

 日本の総人口(外国人含まず)は、昨年比0.01%(1万5人)増の1億2707万6183人だった。転入数が転出数を超える人口の「社会増」は5万5919人となり、人口増につながった。総務省は「世界的な不況で日本企業の海外からの撤退や縮小で、外国からの帰国者が多かったため」と分析している。

 08年度の出生数は108万8488人3年ぶりに減少に転じた。死亡数は過去最多の113万4402人に上った。

 年齢を3区分に区切ってみると、年少人口(0~14歳)は1720万6715人、生産年齢人口(15~64歳)は8165万1549人で過去最低となった。

 以上、日経2009/8/12より転載。

 さて、もういい加減、ここいらではっきりさせよう。

 人口自然減は当然なのだ。なぜなら、後期高齢者の数が多いからだ。もっと死ね、というわけではないが、正常な過程だろう。

 それでも、ここ数年ずっと安定的に100万人出生している。出生数が少ないと喚き散らす人々は100万という数をどのように考えているのか。政令指定都市が毎年忽然とあらわれるようなものである。私はそれで十分だと思う。

 医療は進歩している。100万人の子どもはそのまま100万人の老人となる。日本は狭い上、可住地は国土総面積のたった1割だ。また、一億人以上の国民が住んでいる国はほんの数えるほどしかない。

 政府が子づくりを強制せずとも子どもがいなくなることは絶対に、ない。大まかに言って子どもは作りたがるものだ。それが人間の、生物の本能だ。

 むしろ問題は高齢化の方にある。

 もちろん、高齢者の中でも不摂生に不摂生を重ねた一部の老人が、莫大な医療費をせしめている(大まかにな話)に過ぎないが、多くの80、90になっても元気なご老人にしたって、自分がいつ介護される側に回るか分からないと常に不安を感じている。老人予備軍にも同様の不安がある。そんな彼らには政治の方向性を決定するパワーがある。

 そして、既得権益に漬かっている強者側の人間に若者はいない。政治家など大抵2~3人子どもを設けている。

 強者とその子孫がこれからも繁栄を続けるためには大勢の弱者の存在が相も変わらず必要である。強者らは自らを差し出すことなく、「弱者の中の弱者」を痛めつけ、己と「その他の弱者」の可処分資源(地球資源に由来する-詳細は省く)を捻り出す。

 生涯未婚で終わる男は今や7人に1人に達するそうだ。中には結婚したくともできない者も多くいることだろう。が、メディアや政府にとってそれは重要なことではない(彼らの老後を親身になっておもんばかれるのは彼らの子どもだけだ)。「お前らばかり、のうのうと子ども何人も作りやがって!」との予想される、弱者の心理を無意識化する印象操作こそが重要である。

 本来、子どもを作ることは誰しもに認められた正当な権利であるが、それがあたかも義務であるかのように印象操作し、権利を行使できている優遇さ、を国民に意識させないよう努めているのである。

 以上が捏造された「少子化」問題というものなのである。

 【参考】『75歳以上 1割超す』 

 日経2008/8/1より。総務省の発表によると、今年三月末に75歳以上の後期高齢者が総人口に占める割合が10.04%となり、初めて一割を超えたそうです。

 住民基本台帳による人口は毎年三月末時点に住民票に記載されている人の数。総人口に占める65歳以上の割合(老年人口割合)は21.57%となった一方、15歳未満の年少人口は13.62%であったとのこと。

 住民基本台帳に基づく人口・・・総務省自治行政局市町村課が作成。日本人の出生や死亡、社会移動による増減や世帯数の実態の把握ができる。
 人口統計には総務省統計局が五年ごとにまとめる「国勢調査」や、それをベースに毎月の動きを記す「人口推計」もある。これらの統計では日本に定住する外国人も人口に含まれる。
 また、厚労省が出生や死亡動向を「人口動態統計」として毎月まとめている。

 【参考】『日本人の平均寿命 更新』

 日本人の平均寿命が男女とも過去最高を更新したことが厚生労働省の07年「簡易生命表」で判明したといいます。日経2008/8/1より。

 女性は二十三年連続で長寿世界一。男性は二位から三位に下がったそうです。

 女性の二位は香港、三位フランス。男性の一位はアイスランド、二位香港。

 簡易生命表・・・各年齢の人が平均してあと何年生きられるかの期待値をあらわす「平均余命」や、一年以内に死亡する確率について、厚生労働省が毎年公表している指標。その年のゼロ歳児の平均余命が、日本人の平均寿命を表す。日本人の推計人口や人口動態統計を基に、その年の各年齢の人の死亡率が今後も変化しないと仮定して算出する。

 【参考】『女性の人口初めて減少』(2009/3/24日経より転載)

 総務省が二十三日に発表した2008年十月一日現在の推計人口によると、比較可能な調査を始めた1950年以来、外国人を含む女性の人口が初めて減少に転じた。同省では「海外に滞在・永住する女性の増加が一因」と分析している。男性を含めた総人口は一億二千七百六十九万二千人で、前年に比べ七万九千人(0.06%)減った。

 05年の国勢調査をもとに、他の人口関連資料からその後の動向を探ってまとめた。男女別の人口(外国人含む)は、男性が六千二百二十五万一千人(前年比五万九千人減)、女性が六千五百四十四万一千人(同二万人減)。女性の人口は、年間の出生児数が死者数を七千人上回る「自然増」だったものの、出国者数が入国者数より多い「社会減」が二万七千人に達した。

 【後日記】『昨年の出生数2年ぶり増』(2009/9/4日経より転載)

 厚生労働省は3日、2008年の人口動態統計の確定値を発表した。出生数は109万1156人と07年に比べ1156人増えた。増加は2年ぶり。死亡数が3万4073人増えたため、人口の自然増減数は5万1251人のマイナスだった。

 【後日記】『女性、4人に1人高齢者』(2009/9/21日経より抜粋)

 総務省が「敬老の日」に合わせてまとめた9月15日時点の推計人口によると、65歳以上の高齢者人口は昨年より80万人増えて2898万人で過去最高を更新し、総人口に占める割合も0.6ポイント増え22.7%となった。女性の高齢者割合は初めて25%を突破し、4人に1人が高齢者となった。

 国勢調査を基に総務省統計局が推計した。総人口は前年より12万人少ない1億2756万人。このうち男女別の高齢者割合は男性が19.9%、女性が25.4%。

 2008年の住宅・土地統計調査によると、高齢者がいる世帯数は1821万世帯で、5年前に比べて180万世帯増えた。このうち高齢者が単身で住む世帯は414万世帯を数える。

 【後日記】『新生児の過半数 100歳まで生きる?』(2009/10/4日経より転載)

 平均寿命の延びが現在のペースで続くと、先進国できょう生まれた赤ちゃんの半数以上が100歳まで生きる--。南デンマーク大学老化研究センターの研究者らがこんな論文をまとめた。

 英医学誌ランセットに掲載された論文によると先進国で80歳に達した人のうち90歳を迎える割合は1950年に女性15~16%、男性12%だったが、2002年には女性37%、男性25%にまで増加。中でも日本人女性は5割以上に達している。

 その上で報告は、過去2世紀の寿命の延びが21世紀も続いた場合、「日本、米国、英国、フランスなどで2000年以降に生まれた赤ちゃんの多くは、100歳の誕生日を祝うことができるだろう」と予測した。

 報告は一方で、高齢者比率の上昇に伴い社会、経済、医療などで深刻な問題が生じると警告。解決策の一つとして、より幅広い年代に雇用を広げることを挙げ、「20世紀は所得の再配分の世紀だったが、21世紀は仕事の再配分の世紀にできる」と提言している。

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2009年5月 7日 (木)

今日は休みでした

 世が連休中のとき仕事だったものでね。

 近所のスポーツクラブに行って走ってきましたょ。政府はクルマの買い替えや新規購入に税金注ぎ込むくせに、スポクラの会員へは補助してくれないのですね。景気対策と将来的な医療費削減を結び付ける構想はもちあわせていないようですな。環境云々ぬかすくせ、環境破壊の象徴とも言える自家用車を優遇する。まぁ、アホですな。

 本屋にも行ってきましたょ。行くと大抵、買っちゃうんだよね。たまってく一方だ。政府はテレビの買い替えや新規購入に税金注ぎ込むくせに、本の購入者にエコポイントは付与してくれないんだね。本を読んでるとテレビを見る時間がない→テレビは不要、買う必要がない→こりゃ、エコだ!・・・な~んて、発想は政府はもちあわせていないもよう。

 政策など強者=既得権者のいいように決まるもんだ。例えば子どもを一人、二人と既にもうけているカップルが、さらに三人目をつくりやすいように優遇する一方、独身者からは搾り取ってなるたけ浮上のきっかけを与えたくない。正社員の待遇をキープするため非正規従業員から搾取、現状維持に腐心。(ちなみに独身者はもっともエコな存在である。なぜならそいつが死ねばそいつ由来の環境消費がストップするから。他のヤツにその分まわせて、しかも、搾取し放題な存在とあれば、これは大変有難い類のものである。)

 だれかが余分に得るには、持たざる者の存在が必須である(※)。既得権者が損をするようにはならないのである。

 ※一例として定額給付金について考察してみよう。あれを本当に定額二万円で全員に配るとすると、税金を取って返すだけの、穴を掘って埋めるにも似た徒労感が漂うことであろう。が、あれの本当の目的は、誰知れずひっそり効果的に搾取の対象を固定化する意図があったのではないか、と思われる。本来、もっとも資金需要の高いはずの世代の給付を抑えることにより、単身の若者の身分の固定化を図ったのではないか。社会的コンセンサスが得やすいことを承知の上で、今後類した政策を既定路線化するのに効果的と判断した・・・といったあたりが、可能性として考えられる。

 【後日記】5/14の日経にOECD公表の、各国の雇用コストに対する税金・社保料の割合の推計データが載っていました。それによるとG7で日本は、単身世帯と夫婦子二人世帯との負担の格差が最小だったとのことです。

 しかし、注意が必要なのは、各国の、単身世帯の負担割合が一番高いのは当然で、それについて何も感じさせないような報道の仕方が新聞を通じなされている、ということです。むしろ日本の場合、単身世帯は他世帯と比べ優遇されているかのような錯覚すら感じさせます。

 新聞の記事は当局の意図を常に頭の隅に置いて読まねばなりません。当たり前のことですが、誰かが余分に得るには誰かから余分に奪わなければならないのです。

 また、同日の別紙面では、「一家だんらん復活?」、「親子でTV」増える、「親の帰宅早まる」指摘も・・・等々、テレビについて、「両親が早くから帰宅して家族でテレビを見る姿が浮かぶ」など、あからさまに印象操作がなされています。

 【後日記】『エコポイントの皮算用』(2009/5/18日経より抜粋)

 評価が芳しくない定額給付金に比べれば、エコポイントのほうは評判は悪くない。環境対応は重要だし、ポイント制は消費者心理をくすぐる。エコとポイントを重ねた言葉の響きも心地よい。

 問題はその経済効果だろう。新制度は環境省、経済産業省、総務省を中心に約三千億円の予算が充てられる予定。ポイント制にしたことで、省エネ家電購入のポイントが新たに地域特産品などの購入につながるという。一粒で二度おいしい仕組みといえ、経済効果は四兆円に上ると見込んでいる。

 エアコン、冷蔵庫、薄型テレビの対象三製品のうち、テレビだけにポイントが二倍つく。

 テレビだけ割引率が高いのは地上デジタル対策費が5%入っているためだ。その分の財源は約七百五十億円だが、環境の5%と合わせると約千五百億円になる。しかもテレビのリサイクル代金も対象となるため、予算約三千億円のうち約二千億円は事実上、テレビの買い替えに向けられる計算だ。

 給付金の議論の際、地デジ支援金も話題に上ったが、自治体の手を煩わせる販促支援はもうとれない。家電店を支援するにも総務省の管轄外だ。いわばエコポイントは三省の利益が合致した巧みな策だった。

 【後日記】『地デジ11年完全移行 不法投棄急増を警戒』(2009/5/18日経より抜粋)

 2011年の地上デジタル放送の完全移行を前に、市町村が警戒を強めている。年約六万八千台の旧型テレビの不法投棄が増え、回収や処分の負担が膨らむ恐れがあるためだ。消費者が製品を処分する時にリサイクル料を払う現行制度ではこの「2011年問題」を防げないと主張。

 「都市鉱山」と呼ばれる廃家電の金属に注目が集まり、不法投棄は足元では減っている。今後はテレビの買い替えが進むため、全国市長会の猪塚光明・社会文教部長は「旧型テレビの大量発生で再び増加に転じる恐れがある」と警鐘を鳴らす。電子情報技術産業協会によると、06年から五年間にテレビの買い替えで、五千万台超の旧型テレビが不要となる。

 家電のような一般廃棄物は市町村の担当。不法投棄を防ぐ看板や監視員の給与など関連費用を合わせると数千万円に上る場合も。「捨て得」を狙う不心得者のツケを払わされているわけだ。

 国の中央環境審議会の臨時委員を務めた東京都稲城市の石川良一市長は「家電を購入した時点でリサイクル費用を前払いする方式に、家電リサイクル法を改正することが重要だ」と主張する。

 自動車やパソコンはすでに前払い方式を取り入れている。自治体が廃棄問題を話し合う全国都市清掃会議は二十一日の総会で「家電にも導入を」と改めて国に前払い方式の採用を求める。

 廃家電の不法投棄・・・環境省によると、07年度の家電四品目の不法投棄は十一万五千八百十五台と前年比で12%減った。ブラウン管式テレビは約六万八千台と7%減にとどまった。
 01年度に家電リサイクル法が施行。消費者がリサイクル料を後払いするようになり、河川敷や山中などの不法投棄は増えたといわれる。

 【後日記】『世界の食料生産 2030年までに4割増必要』(2009/6/18日経より抜粋)

 経済協力開発機構(OECD)と国連食糧農業機関(FAO)は17日、2009年版の農業アウトルック(見通し)を発表した。新興国での人口増や食料需要の増大をまかなうには、世界の食料生産を30年までに現在の4割増、50年までには同7割増に増やす必要があると予測。新たな農地開拓や生産性の向上が不可欠だと指摘した。今後10年の農産物価格は2割程度上昇すると見通した。

 【後日記】『世界の飢餓人口 10億2千万人に』(2009/6/20日経より抜粋)

 国連食糧農業機関(FAO)は19日、世界的な経済危機や食料価格の高止まりの影響で、十分な栄養が取れない世界人口が2009年に、前年比1億500万人増え、10億2千万人になると予測する報告書を発表した。1970年代にFAOが飢餓人口統計を取り始めて以来最悪で、世界人口の約6分の1が飢餓に苦しむことになる。

 【後日記】『アクアライン800円 「社会実験」 フェリー困惑』(2009/7/30日経より転載)

 「便数も人員も減らしてきた。割引チケットなどの営業努力も重ねた。これ以上、東京湾アクアラインを値下げされたら事業が成り立たない」。東京湾フェリー(神奈川県横須賀市)の長谷川光彦常務は漏らす。

 同社は久里浜(同)-金谷(千葉県富津市)を40分で結ぶ。アクアライン開通前年の1996年度には58万台の車両、199万人の乗客を運んでいた。それが2008年度には25万台、94万人と半分以下に減った。

 平日を含めたアクアラインの常時値下げには、千葉県と国による11年3月までの「社会実験」という名目がある。09年度の費用は20億円。半分は県が国の交付金から負担、残りは国自らが持つ。大半は東日本高速道路(NEXCO東日本)への減収補てんに充てる。

 県は7月、実験の効果を検証する協議会を設けた。会員とオブザーバーには県、国、NEXCO東日本や運送会社団体などが含まれる。だが東京湾フェリーは入っていない。「実験の名目で高速会社に公費を投じるのなら当社に投じたっていいはずだ」と長谷川常務はこぼす。

 実験の狙いの一つが首都圏の車の流れを変えること。アクアラインを使いやすくすれば、首都高や京葉道路、東関東自動車道を走る車が分散し混雑が和らぐ。そんな青写真を関係者は描く。

 しかし、逆にアクアラインに車が集中する可能性もある。実際「休日1000円高速」が始まった3月20日以降、海ほたるパーキングエリアでは休日にマイカーが集中、渋滞が起きた。NEXCO東日本はお盆中、アクアラインで最大15キロの渋滞が起きると予想する。

 そんな負の効果をバス会社は恐れる。都心からアクラライン経由で房総半島行き高速バスを走らせる京成バス(東京・墨田)も5月の連休に渋滞に巻きこまれた。「定時運行が守られないという風評からマイカーにした人もいた」とこぼす。

 値下げをどう還元するかも頭の痛い問題だ。アクアライン経由で房総行きのツアーなどを組むはとバス(東京・大田)は、「値下げ額を単純に1人分に還元すると、44人乗りでは1人100円程度になってしまう」と料金は据え置く。代わりに「お土産を付けるなどの形で利用客に還元したい」と話す。クラブツーリズム(東京・新宿)も「昼食をちょっとグレードアップするような対策を考えたい」という。

 先々最も深刻になりうるのが財源問題だ。関係者は一様に「一度下げた料金を再び上げることはできないはず」と恒久化を期待する。だが、その財源に関する議論は一切ない。千葉県は今年度もらった国の交付金を来年度に回して実験期間中の財源をひとまず確保したが、国は10年度の財源すらおぼつかない。

 6月の千葉県議会。議員からは「千葉県だけが費用を負担するのはおかしい」と、対岸の自治体にも負担を求める声が出た。だが神奈川県の松沢成文知事は値下げへの関与には慎重な姿勢だ。

 「千葉県だけでなく、首都圏に活力が出る」。公約だった値下げにめどを付けた5月22日、千葉県の森田健作知事は上気した顔で語った。だが、その成否が試されるのはこれからだ。

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2009年4月24日 (金)

ベッドも下取りサービス

 本日の日経の記事によれば、大塚家具が、ベッドを購入する客から期間限定で使用済みのベッドや布団を買い取るサービスを始めるようだ。

 私も、若干高くても、お古を下取ってもらえる店で購入したいな、と思う。たとえ、処分費を勘案してもなお、安い商品が他にあったとしても、だ。

 とっくの前から新消費時代に突入していると私は思っているのだが、まだ気の付かない経営者の多いこと。

 本来、政府には新消費時代を喧伝して欲しいのであるが、、、経産省は拡大総生産大量消費の掛け声ばかりである。

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2009年3月30日 (月)

ASEAN 成長に明暗

 タイは2008年十-十二月期の国内総生産(GDP)の伸び率が年率換算でマイナス22.3%と1998年を上回る落ち込みだ。政治混乱に加えて輸出額の減少が響いた。08年通年ではプラスを維持したが「09年は通貨危機時に匹敵するマイナス成長となる可能性がある」(タイ工業連盟のサンティ会長)。

 同国は通貨危機後、バーツ安をテコに自動車や家電産業などが国内販売から輸出にシフトし急回復を遂げた。その結果、輸出のGDPに占める割合は97年の48%から08年は76%に達した。今回の金融危機では輸出依存型経済のもろさが露呈した形だ。

 シンガポール政府は09年の経済成長率見通しをマイナス5-マイナス2%と予測し、減少幅が域内最大になりそう。前回の危機では域内輸出の落ち込みを先進国向けが補い、周辺国よりも被害が軽微だった。同国は輸出額がGDPの200%を超え、今回は主要先進国の経済不振で輸出額は二月まで十カ月連続で前年割れが続く。マレーシアも輸出額は一月に同18%減で、政府は今年の成長率見通しを最悪マイナス1%と予測する。

 一方、インドネシアは世界四位の約二億三千万人の人口を抱え、GDP比約70%を占める内需が金融危機の影響を和らげている。七月の大統領選などを控え「選挙特需」も見込まれ、政府は今年の成長率目標を4.5%と高めに置く。フィリピンも域内二位の約九千万人の人口を誇り、内需がGDP比八割超。消費拡大で今年の成長率は最大4.4%を見込む。

 約十年前の通貨危機ではタイバーツが対ドルで急落。それがインドネシアやマレーシアの通貨に飛び火し、現地企業や金融機関が相次ぎ破綻した。今回は欧米の景気後退がアジアに波及した形で、各国は輸出で現状を打開するのは難しい情勢だ。公共投資による内需拡大など自助努力が必要となりそうだ。

 以上、3/24日経より転載。

 アジア通貨危機・・・1997年七月二日、タイの通貨バーツの暴落に始まるアジア通貨危機は、瞬く間にフィリピンやマレーシア、インドネシア、韓国へと燃え広がった。動揺は翌年、ロシアやブラジルにも飛び火し国際経済に大混乱を引き起こした。
 高成長を続けてきたアジア新興国群。一部では不動産バブルなど変調が見え始めていた各国通貨が実態より過大評価されているとみた投機筋は97年春から売り攻勢を強化。当局は買い支えで対抗したが外貨準備が底をついた。
 通貨安で対外債務は急膨張し、外資は一斉に投融資を引き揚げた。国際通貨基金(IMF)がタイ、インドネシア、韓国を支援したが、見返りに緊縮財政や構造改革を要求したことで一段と景気が冷え込み、三カ国の実質国内総生産は98年に7-13%も減った。韓国は失業者であふれ、暴動が広がったインドネシアではスハルト政権が倒れた。
 それでも製造技術などの底力がアジアに残っていたのは幸いだった。対米輸出が持ち直すと、アジア経済は99年からV字型回復を遂げた。
 その後の10年でアジアは体質改善が進んだ。IMF管理下にあった三カ国の外貨準備高は2007年末で計四千億ドルと97年末の六倍超に。緊急時に域内で外貨を融通しあう仕組みも整えた。97年危機で四-八割に達したアジア通貨の下落率は足元の金融危機では一-三割にとどまる。
 半面、今回の金融危機は米国が震源で、以前のように対米輸出には期待できない。中・東欧などバブルへの免疫がなかった地域がかつてのアジアと似た構図で危機に見舞われている。
 グローバル化の進展で世界経済の”火薬庫”はむしろ増えている。(2009/1/1の日経より転載)

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2009年3月 3日 (火)

マイナス金利 検討を

 日経より転載。

 日本経済研究センター(深尾光洋理事長)は二日、日本経済のデフレが深刻化するのを避けるため、「マイナス金利政策」の導入を検討すべきだとする金融研究報告をまとめた。世界的な景気失速のなかで、中国経済についても「2008年十-十二月期には(前期比で)ほぼゼロ成長に転落した」と推計。外需に頼れない状況下で日本国内の需給ギャップが拡大し、デフレは「1990年代より深刻化する」と警鐘を鳴らした。

 提言は財政・金融政策両面で政策発動の余地が乏しいと指摘。実質的なマイナス金利政策の導入方法として現金、預金、国債など安全な金融資産に対し「課税する」という緊急手段を提案した。株式、社債、耐久消費財、不動産などに資金をシフトさせる。日銀の当座預金にも課税するので、銀行は資金を貸し出しに回さざるをえなくなる。「政治的に大きな困難を伴う」と認めながらも、景気刺激と税収増を両立できると分析している。

 【後日記】『消費より貯蓄に 定期預金、7年ぶり高水準』(2009/7/20日経より抜粋)

 日銀によると、5月末の個人の定期預金残高(国内銀行)は195兆円と前年同月比4.9%増えた。貯蓄志向を示す定期預金の伸びが顕著なのに対し、主に生活費に充てられる普通預金はここ数年、160兆円前後の横ばいが続いている。

 00年代前半には、預金の元本がカットされることもあるペイオフの解禁や政府が「貯蓄から投資へ」を目標に掲げたことを背景に、株式や投資信託などのリスク資産に向かうマネーが急増した。この流れのなかで、定期預金は残高が06年に一時170兆円まで減ったが、06年3月の日銀の量的緩和をきっかけに反転、増加基調が続いている。

 リスク資産に向かったマネーだが、昨秋以降の金融危機に伴う市場の混迷によって逆流が起きている。07年6月に280兆円に膨れあがっていた家計に占める株式と投信の残高は、多額の評価損の発生などもあり、09年3月には126兆円と5割以上減った。対照的なのが定期預金の動きだ。日銀が昨秋以降、2度利下げしたにもかかわらず、残高は一本調子で増えている。

 定期預金の増加は損失を被った個人が運用資金を避難させたのが一因だ。住信SBIネット銀行では「富裕層が(ペイオフの上限である)1千万円を一括で預けるケースも目立つ」という。

 個人マネーが集まる銀行も、貸し出し難からリスクの低い国債での運用を増やしている。マネーが消費に向かわず預金に集まり、銀行が国債中心に運用する構図が続けば、株式投資や設備投資を通じて実体経済に行き渡る資金の流れが滞り、先行きの景気回復の足かせになる恐れもある。

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2009年2月20日 (金)

全職員で4000万円補填 医療費回収不能で登別市

 産経ニュース(2009.2.20 16:34)から転載します。

 北海道登別市が重度障害者らに対する高額医療費の助成制度として医療機関に立て替えた医療費が、市の請求漏れで時効になり回収できなくなった問題で、同市は20日、回収不能額の約4500万円を全職員による拠出金で補填(ほてん)する方針を発表した。

 職員約500人が4月から3年間、月賦で払うほか、昨年8月に退任した上野晃前市長も100万円を拠出。平成16年以降の退職者にも1万円以上の協力金拠出を要請する。

 職員の負担額は特別職の副市長が85万円、教育長が70万円。部長以下の一般職員は役職に応じて18万~3万6000円。小笠原春一市長は36万円で、給与条例を改正し3年間、月給を1万円減額する。

 また市は19日付で職務怠慢や監督不十分を理由に当時の担当者7人を減給10分の1(1~4カ月)、4人を戒告の懲戒処分にした。

 社保庁も見習え。

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