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2009年3月30日 (月)

ASEAN 成長に明暗

 タイは2008年十-十二月期の国内総生産(GDP)の伸び率が年率換算でマイナス22.3%と1998年を上回る落ち込みだ。政治混乱に加えて輸出額の減少が響いた。08年通年ではプラスを維持したが「09年は通貨危機時に匹敵するマイナス成長となる可能性がある」(タイ工業連盟のサンティ会長)。

 同国は通貨危機後、バーツ安をテコに自動車や家電産業などが国内販売から輸出にシフトし急回復を遂げた。その結果、輸出のGDPに占める割合は97年の48%から08年は76%に達した。今回の金融危機では輸出依存型経済のもろさが露呈した形だ。

 シンガポール政府は09年の経済成長率見通しをマイナス5-マイナス2%と予測し、減少幅が域内最大になりそう。前回の危機では域内輸出の落ち込みを先進国向けが補い、周辺国よりも被害が軽微だった。同国は輸出額がGDPの200%を超え、今回は主要先進国の経済不振で輸出額は二月まで十カ月連続で前年割れが続く。マレーシアも輸出額は一月に同18%減で、政府は今年の成長率見通しを最悪マイナス1%と予測する。

 一方、インドネシアは世界四位の約二億三千万人の人口を抱え、GDP比約70%を占める内需が金融危機の影響を和らげている。七月の大統領選などを控え「選挙特需」も見込まれ、政府は今年の成長率目標を4.5%と高めに置く。フィリピンも域内二位の約九千万人の人口を誇り、内需がGDP比八割超。消費拡大で今年の成長率は最大4.4%を見込む。

 約十年前の通貨危機ではタイバーツが対ドルで急落。それがインドネシアやマレーシアの通貨に飛び火し、現地企業や金融機関が相次ぎ破綻した。今回は欧米の景気後退がアジアに波及した形で、各国は輸出で現状を打開するのは難しい情勢だ。公共投資による内需拡大など自助努力が必要となりそうだ。

 以上、3/24日経より転載。

 アジア通貨危機・・・1997年七月二日、タイの通貨バーツの暴落に始まるアジア通貨危機は、瞬く間にフィリピンやマレーシア、インドネシア、韓国へと燃え広がった。動揺は翌年、ロシアやブラジルにも飛び火し国際経済に大混乱を引き起こした。
 高成長を続けてきたアジア新興国群。一部では不動産バブルなど変調が見え始めていた各国通貨が実態より過大評価されているとみた投機筋は97年春から売り攻勢を強化。当局は買い支えで対抗したが外貨準備が底をついた。
 通貨安で対外債務は急膨張し、外資は一斉に投融資を引き揚げた。国際通貨基金(IMF)がタイ、インドネシア、韓国を支援したが、見返りに緊縮財政や構造改革を要求したことで一段と景気が冷え込み、三カ国の実質国内総生産は98年に7-13%も減った。韓国は失業者であふれ、暴動が広がったインドネシアではスハルト政権が倒れた。
 それでも製造技術などの底力がアジアに残っていたのは幸いだった。対米輸出が持ち直すと、アジア経済は99年からV字型回復を遂げた。
 その後の10年でアジアは体質改善が進んだ。IMF管理下にあった三カ国の外貨準備高は2007年末で計四千億ドルと97年末の六倍超に。緊急時に域内で外貨を融通しあう仕組みも整えた。97年危機で四-八割に達したアジア通貨の下落率は足元の金融危機では一-三割にとどまる。
 半面、今回の金融危機は米国が震源で、以前のように対米輸出には期待できない。中・東欧などバブルへの免疫がなかった地域がかつてのアジアと似た構図で危機に見舞われている。
 グローバル化の進展で世界経済の”火薬庫”はむしろ増えている。(2009/1/1の日経より転載)

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2009年3月10日 (火)

犯罪人 引き渡し条約 政府、中国と交渉

 日中両政府は犯罪人を相互に引き渡す際の対象者や手続きを定めた犯罪人引き渡し条約の締結に向け、近く交渉に入る方針を固めた。服役中の外国人を母国に移送する受刑者移送条約と併せて実務者協議を開始、年内の合意をめざす。両国は捜査協力を迅速に進めるための刑事共助条約も昨年結んでおり、司法分野での連携が一段と進む。

 日本は米国、韓国と犯罪人引き渡し条約を締結している。日中間で結ばれた場合、日本で犯罪を犯し中国に逃亡した容疑者が日本側の求めに応じて引き渡されることになる。日本から中国への引き渡しも可能になり、双方とも引き渡しを拒否できる条件を付ける見込み。二十八日に予定している北京での日中外相会談でも司法分野での連携強化に触れる方向だ。

 受刑者移送条約は日本の刑務所で服役する中国人の希望に応じ、言葉が通じる本国での服役を可能にする。引き渡しには受刑者本人と受け入れ側・引き渡し側の国の三者の同意を必要とする。

 来日中国人の増加に伴い、日本は中国側に受刑者移送条約の早期締結を呼びかけていた。日本にとって、受刑者移送条約は日本国内の刑務所の過剰収容を緩和する効果が見込める。

 以上、2/27日経より転載。

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2009年3月 4日 (水)

資金管理団体

 政治家や政治家になろうとする人が、本人が代表者を務める政治団体から「政治資金の受け皿」として1団体だけ指定する団体のこと。一つの都道府県内で活動する場合は都道府県の選挙管理委員会に、それ以外は総務省に届け出る。

 政治資金の流れを把握しやすくするのが狙いで、金丸信・元自民党副総裁の脱税事件を契機に1995年の政治資金規正法改正で導入された。2000年には資金管理団体への企業・団体献金が禁じられた。ただ政治家が代表を務める政党支部は企業献金を受け取ることができる「抜け道」が問題点として指摘されている。

 日経の用語解説から転載。

 政治資金規正法・・・政治資金の透明性を確保するため1948年に施行した。政治団体に毎年、政治資金収支報告書の提出を義務付けている。企業献金は政党や政党支部、政党が指定する政治資金団体以外にはできないと規定しており、違反した場合の罰則は一年以下の禁固または五十万円以下の罰金。政治団体の会計責任者らが収支報告書に虚偽の記入をした場合は、五年以下の禁固または百万円以下の罰金が規定されている。

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2009年3月 3日 (火)

マイナス金利 検討を

 日経より転載。

 日本経済研究センター(深尾光洋理事長)は二日、日本経済のデフレが深刻化するのを避けるため、「マイナス金利政策」の導入を検討すべきだとする金融研究報告をまとめた。世界的な景気失速のなかで、中国経済についても「2008年十-十二月期には(前期比で)ほぼゼロ成長に転落した」と推計。外需に頼れない状況下で日本国内の需給ギャップが拡大し、デフレは「1990年代より深刻化する」と警鐘を鳴らした。

 提言は財政・金融政策両面で政策発動の余地が乏しいと指摘。実質的なマイナス金利政策の導入方法として現金、預金、国債など安全な金融資産に対し「課税する」という緊急手段を提案した。株式、社債、耐久消費財、不動産などに資金をシフトさせる。日銀の当座預金にも課税するので、銀行は資金を貸し出しに回さざるをえなくなる。「政治的に大きな困難を伴う」と認めながらも、景気刺激と税収増を両立できると分析している。

 【後日記】『消費より貯蓄に 定期預金、7年ぶり高水準』(2009/7/20日経より抜粋)

 日銀によると、5月末の個人の定期預金残高(国内銀行)は195兆円と前年同月比4.9%増えた。貯蓄志向を示す定期預金の伸びが顕著なのに対し、主に生活費に充てられる普通預金はここ数年、160兆円前後の横ばいが続いている。

 00年代前半には、預金の元本がカットされることもあるペイオフの解禁や政府が「貯蓄から投資へ」を目標に掲げたことを背景に、株式や投資信託などのリスク資産に向かうマネーが急増した。この流れのなかで、定期預金は残高が06年に一時170兆円まで減ったが、06年3月の日銀の量的緩和をきっかけに反転、増加基調が続いている。

 リスク資産に向かったマネーだが、昨秋以降の金融危機に伴う市場の混迷によって逆流が起きている。07年6月に280兆円に膨れあがっていた家計に占める株式と投信の残高は、多額の評価損の発生などもあり、09年3月には126兆円と5割以上減った。対照的なのが定期預金の動きだ。日銀が昨秋以降、2度利下げしたにもかかわらず、残高は一本調子で増えている。

 定期預金の増加は損失を被った個人が運用資金を避難させたのが一因だ。住信SBIネット銀行では「富裕層が(ペイオフの上限である)1千万円を一括で預けるケースも目立つ」という。

 個人マネーが集まる銀行も、貸し出し難からリスクの低い国債での運用を増やしている。マネーが消費に向かわず預金に集まり、銀行が国債中心に運用する構図が続けば、株式投資や設備投資を通じて実体経済に行き渡る資金の流れが滞り、先行きの景気回復の足かせになる恐れもある。

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2009年3月 2日 (月)

前立腺がん ウイルスで治療

 日経によると、大阪大学の金田安史教授らが、がん細胞だけに作用するように特殊加工したウイルスを使い、重い前立腺がんにかかったマウスを治療することに成功したそうです。

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