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2009年1月31日 (土)

規制強化、雇用に冷や水

 「政府の規制改革会議 草刈議長に聞く」と題して日経がインタビューを掲載。以下、転載します。

 政府の規制改革会議の草刈隆郎議長は日本経済新聞とのインタビューで、経済危機の深刻化を和らげるために切れ目ない規制改革で失業者の受け皿となる雇用の場を広げる必要性を訴えた。中期の課題として、農業や医療産業の成長力を高める改革を推し進めると語った。一問一答は次の通り。

 --日本郵政がオリックスグループへの「かんぽの宿」売却を凍結しました。

 「経緯を聞く限り公正な入札手続きを経て選んだということであり、政治的にストップをかけたのには強い疑問を感じる。状況を注意深くみていくが、当会議として何らかのアクションが必要になるかもしれない」

 --日本経済の落ち込みは速度、深さとも尋常ではありません。

 「今後の一、二年は回復が見込めない可能性が高い。だからこそ雇用機会を広げる即効薬が大切になるが、各省とも逆行する政策が少なくない。典型はタクシー台数の再規制だ。国土交通省は参入・増車規制の強化や減車促進を盛り込んだ法改正案を詰めている。運転手の雇用を増やすと表明したタクシー会社があるのに、同省のやり方は時代の要請を無視した策だ。消費者利益も損なう」

 「タクシーの規制緩和が本格化してから目立つようになったのが定時制乗務員だ。いわばパート勤務の運転手で、2004年からの四年間で東京地区を中心に約一万人増えた。女性も職に就きやすくなった。一人あたりの給料を減らして仕事を分け合うワークシェアリングが機能している」

 --労働者派遣も規制強化の方向です。

 「厚生労働省が日雇い派遣を原則禁止する法改正案を国会に出したうえに、野党だけでなく与党の一部でも製造業への派遣を禁ずる案が取りざたされている。派遣社員に表面化している問題は、労働者保護法令の厳格適用や雇用保険改革で解決すべきであり、派遣業を規制するのは筋違いだ。非正規社員の失業問題が深刻になっている背景には正社員の解雇規制が厳しすぎる問題もある」

 「同省はインターネット、電話などによる医薬品販売を省令で規制する方針だ。副作用による事故を防ぐ仕組みは必要だが、民間企業が創意工夫を凝らして事業の機会を広げようとする努力の芽をなぜ摘むのか」

 --中期で成長を促す具体策は?

 「消費税率の引き上げを含め、いずれ増税は避けられない。だからこそ成長促進と行政改革が重要になる。成長促進の目玉は国や地方自治体の関与が大きな産業分野、つまり官制市場に民間の創意工夫を生かしやすくする改革だ。特に農業、医療、保育などはどれも成長余地が大きい」

 「石破茂農相が減反政策の見直しに言及するなど、改革が動き出す兆しはある。この機に民間が主体となって国際競争に耐えうる農業を営める仕組みを考えてほしい。医療は患者を世界から呼び寄せるようなグローバル産業に育てるべきだ。さらに、患者が保険診療と自由診療を一体の治療行為として受ける混合診療の適用範囲を広げることが課題だ。病院の経営と診療の分離、診療報酬明細の完全電子化、診療報酬体系の合理化など道半ばの改革も多い。医療の機能強化は財政面だけでなく、制度面からも推し進めるべきだ」(聞き手は編集委員 大林尚)

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2009年1月29日 (木)

コールセンター大手 アジア事業を拡大

 コールセンター大手がアジア事業を拡大する。もしもしホットラインは三井物産と共同でタイの企業を買収。トランスコスモスはフィリピン子会社の人員を四倍強の七百人規模に増やす。現地企業や進出する日米欧企業からの業務を受託する。昨日の日経より抜粋。

 【後日記】『日本の企業文化 タイなどで講義』(日経2/8より転載)

 経済産業省は2009年度から、タイやベトナムの大学などで「日本のビジネス講座」を開設する。ビジネスで必要になる日本語や日本の企業文化などを現地の学生向けに講義し、日系企業の認知度を高める。教育を充実させることで、日系企業への人材供給のすそ野を広げていきたい考えだ。

 ビジネス講座は両国の大学や人材育成機関の学生を対象に、長期休暇などを利用して集中的に開講する。産業論を専門とする大学教授や現地の日系企業で働いた経験のある日本人が講義する。

 現地に進出した日系中小企業による合同の就職説明会の開催も支援する。世界経済は悪化しているが、中長期的にみると、現地の学生にとってなじみの薄い日系の中小企業などが優秀な人材を確保できる枠組みが必要とみている。

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脊髄損傷でも筋肉機能回復

 日経より転載。

 自然科学研究機構・生理学研究所(愛知県岡崎市)の伊佐正教授らの研究グループは、脊髄が傷ついて指が動かせなくなったサルで、リハビリテーションを重ねれば、指の筋肉が特別な働き方をして再び動かせるようになることを発見した。

 事故などで脊髄が損傷した患者の治療は難しいとされているが、効果的なリハビリが行われれば機能回復の可能性があることが確認された。

 英国の脳神経専門誌「ブレイン」の電子版に掲載された。脊髄が傷つくと大脳からの信号がとぎれるが、その先の脊髄などの神経が独自に働いて指の筋肉を滑らかに動かそうとすることがわかった。

 この際、筋肉は毎秒三十から四十六回と通常では見られない小刻みな収縮をする。神経回路が組み替えられ、通常では見られない働き方をするようになったとみられる。

 伊佐教授は「外部からの電気刺激でこうした神経の働きをつくり出すことができれば機能回復が進むだろう」と説明している。

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2009年1月27日 (火)

タイとの国境紛争 国際法廷で争う可能性も

 タイのガシット外相は二十六日、訪問先のプノンペンでカンボジアのホー・ナムホン副首相兼外相と会談した。両国国境にあるヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒア」周辺付近の領有を巡る紛争問題では、二国間で解決する方針を再確認。ただ、ホー副首相は「解決できない場合は国際司法裁判所で決着を付ける」と初めて明言した。両国国境紛争は国際法廷で争う可能性が出てきた。

 以上、日経より転載。・・・国際法廷で争うって言ってるだけまだマシだよな。うん。堂々してる。

 【後日記】『虐殺の記憶 後世に カンボジア 「ポル・ポトの墓」など公開』(2/22日経より転載)

 世界遺産アンコールワットのあるシエムレアプから北へ車で一時間半。アンロンベンの町は未舗装の道路をオートバイと車が頻繁に行き交う。町の中心部から少し離れた街道沿いの小屋の裏手に、ブリキ屋根で覆われた砂地がある。98年四月に死亡したポル・ポト元首相の遺体が火葬された場所で、今も墓として残る。

 遺骨がある盛り土は逆さまに埋められた空き瓶で囲われている。「アジアのヒトラー」とも呼ばれた共産主義独裁者の最後は、兵士二十人が古タイヤで遺体を燃やす寂しいものだったという。墓には「この歴史遺産の保全にご協力を」と書かれたカンボジア観光省の看板が立つ。

 十代の少年兵を使い大量虐殺を指揮したタ・モク元参謀総長が住んだ作戦司令部兼家屋も一般公開されている。コンクリートブロックと板材でできた室内には政治犯らを収容したとみられる鉄製の檻も残る。

 当時、家政婦として働き、今は家屋を訪れた観光客に線香を売るイエ・ソンさん(64)は「元参謀総長は機嫌がいいと一千バーツもチップをくれた」と当時の様子を語った。敷地内には菓子や飲み物を売る店もある。

 今年は政権を追われたポル・ポト派が山岳部に潜む反政府ゲリラと化して三十年。アンロンベンを本拠地に政府軍と戦った元参謀総長が拘束されポル・ポト派が壊滅して十年の節目に当たる。

 壊滅当初、同国内には大量虐殺の事実を恥辱とし、「早く忘れたい」とタブー視する風潮が強かった。しかし時を経て、過去を冷静に見つめ直す意識が高まった。「ポル・ポトの墓」や「タ・モクの家」を保存、公開するのは、同じ過ちを繰り返さないという自戒と、訪れた人々に平和への願いを新たにしてほしいという思いからだ。

 新たなゲストハウスなどの建設が町中で進み、周囲の湖では、大型バスでやって来た観光客が水浴びする姿も見られる。平和になった「ポル・ポトの町」に、観光客が増えつつある。

 カンボジアでは昨年七月、タイ国境に接するヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒア」が世界遺産登録されたが、周辺の領有権を巡り、タイと争いになった。アンロンベンは、アンコールワットとプレアビヒアという二つの世界遺産を結ぶ交通の要衝にあたり、プレアビヒアを観光拠点にする足がかりとして、カンボジア政府もアンロンベンの開発を後押ししている。

 シエムレアプ以北の国境地帯の開発機構「アプサラ」の責任者であるウク・ソメット首相府相顧問は「虐殺という狂気の行為の再発防止と、罪を犯した者が必ず裁かれるという教訓を残すためにも、歴史を見つめねばならない」と強調する。「ポル・ポトの町」から「平和の町」へ。アンロンベンが変わりつつある。(カンボジア北西部アンロンベンで、三河正久)

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2009年1月26日 (月)

東京農工大 農学部若手教員に任期制

 東京農工大は四月以降に採用する農学部の若手教員に任期制を柱とした新しい人事制度を導入する。対象となるのは若手教員が中心の「助教」というポストで、任期は五年。業績を上げれば終身雇用の准教授に昇格する。文部科学省によると、学部単位で任期制を導入するのは国内大学では初めてという。

 農学部には五つの学科があり、助教ポストは一月一日現在で十六人。今春以降の採用者が任期制になる。採用した助教は給与待遇は以前と変わらないものの、研究室を独立して運営し研究テーマを自由に選べる。任期中に優れた業績を上げた場合に限り准教授になれる。「新制度で有能な人を集めたい」(若手研究支援室)という。

 大学教員の任期制は「テニュア・トラック制」と呼ばれ、大学側が研究者の能力を見極めれらる利点があり、米国の大学では広く導入される。国内でも一部の大学や独立行政法人が試験的に導入してきたが、教員からの反発が根強く、定着していない。

 以上、日経より転載。

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フィジーで地熱発電に協力 経産省

 経済産業省は南太平洋の島国、フィジーで地熱発電所の建設計画に協力する。

 月内に首都のあるビチレブ島などで発電量の推定や環境影響などの調査を始める。フィジーは観光が盛ん。将来の電力需要の伸びが予測されているが、現状の発電所建設計画では需要がまかなえないため、環境負荷の低い再生可能エネルギーに注目。フィジーは火山島が多く、地熱発電は有望だ。

 フィジーは金や銅などの輸出国。三菱マテリアルや日鉄鉱業が鉱山開発を進める。

 探鉱にも多くの電力が必要で、経産省は地熱発電計画を通じて資源獲得を支援する。

 日経より抜粋。

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貿易額、昨年45%増 最高に 日本との差広がる

 2008年の中国のアフリカとの貿易額は前年比45%増の千六十八億ドル(約九兆五千億円)となり過去最高を更新した。10年までに一千億ドルにする目標を06年に打ち出したが、二年前倒しで達成した。中国社会科学院の試算によると、アフリカの経済成長のうち対中貿易が寄与した割合は20%に達するという。

 日本のアフリカとの07年の貿易額は前年比16%増の二百六十四億ドルだった。00年ごろは中国と肩を並べていたが、差は約三倍に開いた。

 胡主席が就任後に訪問したアフリカ諸国は十三カ国。この間、日本の首相のアフリカ訪問は06年四-五月に小泉純一郎首相(当時)がエチオピアとガーナの二カ国を訪問しただけ。

 日経より抜粋。

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2009年1月25日 (日)

減産で空く時間 社員研修に活用

 森精機製作所は生産部門の社員約六百人を対象に金曜日に研修を始めた。減産に対応し、空いた時間を活用するのが狙い。工作機械の組み立てに関するノウハウから納入時の顧客との接し方まで幅広く教育し、能力向上につなげる。

 研修は、金曜日午前八時半から午後五時までで、主力生産拠点である奈良第一、第二工場(奈良県大和郡山市)などで行う。ベテランの従業員が講師を務め、機械の組み立てや測定器具の使い方を指導するほか経営理念も確認する。

 世界的な景気減速で工作機械の需要が急減している。森精機製作所は再び生産が活発になる時に備え、人材育成を強化する。

 以上、日経より転載。

 【後日記】『フジタの社員 1割を女性に』(2/8日経より転載)

 フジタは2018年度までに全社員の一割を女性にする数値目標を盛り込んだ女性活用策をまとめた。工事現場の安全管理担当や工事費を計算する積算担当などにも幅広く女性社員を配置し、現在3%の女性比率を順次高めていく方針だ。

 工事現場を抱える建設業は女性の能力活用が進んでいない業種の一つで、具体的な数値目標を設けるのは異例だ。

 四月に専門組織「ダイバーシティー担当室」(仮称)を人事部に設置。総合職の新卒採用で女性の比率を25%程度にし、三年以内に女性管理職も育成する方針だ。

 【後日記】『「障害者を雇う施設に発注を」 厚労省、自治体に通知』(2/13日経より転載)

 障害者の雇用情勢が悪化しているとして、厚生労働省は十二日までに、障害者を多数雇っている事業所や福祉施設に物品や業務を積極的に発注するよう、全国の地方自治体に通知した。

 同省は通知で、障害者の多い事業所や福祉施設が扱う商品やサービスを十分に把握するよう要請。文具などの物品、クリーニングや清掃などの業務を優先的に発注するよう求めている。

 障害者雇用を巡っては昨年秋以降、解雇が倍増するなど環境が急激に悪化。同省は今月六日、「障害者雇用維持・拡大プラン」を策定して対策強化に乗り出し、十日には日本経団連に雇用の維持拡大などを要請した。

 同省は「民間に雇用確保をお願いする以上、行政も率先して取り組んでほしい」と話している。

 【後日記】『盲導犬つれ勤務 ノウハウを公開』(2/16日経より抜粋)

 日立情報システムズは今月から、会社に盲導犬を受け入れる際のノウハウを同社のインターネットサイトで公開する。同社は2007年十二月から視覚に障害のある社員の補助役として盲導犬を受け入れている。この経験に基づき、食事や排せつ場所の確保の仕方や、”勤務中”の盲導犬に触らないといったルールを紹介し、企業の盲導犬導入を支援する。

 昨年十月一日の法改正で、一定規模以上の企業では盲導犬や介助犬など「身体障害者補助犬」の受け入れが義務化されたが「受け入れ企業は極めて少ない」(日本盲導犬協会)のが実情だ。

 【後日記】『東京エレクトロン 余った時間で全社員に研修』(3/2日経より転載)

 東京エレクトロンは半導体装置の受注高が直近の四半期で前年同期の四分の一に低下していることを受け、四月から余った時間を社員研修に振り向ける。国内七千八百人の全社員が対象で、同社の理念や技術への理解を深め、語学教育にも注力する。工場稼働率の低下を逆手にとって社員能力を引き上げる。

 研修は東京・赤坂の本社や山梨県の主力生産拠点のほか、長野県、熊本県の研修センターなどで実施する。研修期間は一日-一週間程度。同社の歴史や文化、理念についての研修、語学研修、生産プロセスといった技術研修が中心になる。

 これまでも役職者を対象にした研修はあったが、入社時以外に全社員を対象にした研修はなかった。同社の2008年十-十二月期の半導体装置の受注高は同七-九月期の半分以下、前年同期の四分の一に落ち込んでいる。空き時間を社員教育に振り向け、装置需要の回復後に備える。

 【後日記】『主力工場の一部 研修施設に転用 小糸製作所』(同じく3/2日経より抜粋)

 自動車ランプ大手の小糸製作所は人材育成のための施設を新設する。静岡県の主力工場の施設を転用し、訓練用の設備などを導入、今夏までに運用を始める。自動車販売不振による減産で人員の余剰感が高まっているが、技術者教育に時間を振り分けることで、生産水準の回復後の競争力向上につなげる。

 【後日記】『キリン 休職制、最長3年』(3/3日経より抜粋)

 キリンビールは社員が最長三年間休職できる制度を導入した。配偶者の転勤、留学など自己啓発、ボランティア活動の三目的に適用する。休職中は無給だが、社会保険料を会社が全額負担する。仕事と暮らしを両立しやすい仕組みを整え、有能な人材確保につなげる。

 大手企業では東京電力、資生堂、大和証券グループ本社などが三年間の育児休暇制を導入している。ただ育児や介護以外の目的で長期休職できる制度は大手では珍しい。

 【後日記】『広島電鉄、賃金格差解消で契約社員を正社員に』(産経ニュース2009.3.25 21:42より転載)

 路面電車やバスを運行する広島電鉄(広島市)が契約社員約150人を全員正社員にし、賃金格差を解消する新制度の導入に大筋で労使合意したことが25日、分かった。

 一部正社員の給与水準は下がるが、労組側は近く機関決定し2009年度中の実施を目指す。連合(東京)によると、同様の労使交渉で賃下げを伴う合意は異例という。

 私鉄中国地方労働組合広島電鉄支部(約1400人)の佐古正明委員長は同日、記者会見し「賛否はあるが、壁がなくなるのは大きな成果だ」と期待感を示した。「同じ仕事で賃金に差が出ると職場の一体感を失う」と、06年から正社員との賃金体系一本化を求め交渉を進めてきたという。

 【後日記】『日本電産 賃金カット解除 減額分、賞与で上乗せ』(6/24日経より転載)

 日本電産は23日、一般社員を対象に2月から実施している最大5%の賃金カットを7月から順次解除すると発表した。モーターなどの売り上げが回復してきたことを受けた措置。永守重信社長は同日、「賃金カットで減った分も今後戻す」と語った。

 昨秋以降の受注急減を受け、日本電産は2月から国内にいるグループで1万人弱いる一般社員の基本給を1~5%引き下げた。7~9月の売上高が、ピークだった2008年7~9月期の水準の75%近くまで回復する見通しが立ったため、賃金カットの解除に踏み切る。

 まず日本電産本体の一般社員1200~1300人の賃金を平常に戻す。一部を除き賃金カットを実施していたグループ各社も売上高が回復しており、7月以降、順次解除する。

 賃金カットで減った分については年末の賞与に上乗せするなどして支給する。

 一般社員に先立ち、1月から実施している管理職給与の減額も一般社員の賃金カット解除後、元に戻す方針。昨年12月から実施している役員の月額報酬の減額もその後に戻す。

 同社は、経費削減などの収益改善策に加えて一時的措置として一般社員の賃金カットを実施。09年3月期決算は518億円の連結営業黒字を確保した。

 【後日記】『障害者を企業に紹介 プロッソ、支援団体と協力』(8/10日経より抜粋)

 人材の中途採用コンサルティングを手掛けるプロッソ(東京・千代田)は、企業の障害者採用を支援する事業を始めた。経済的自立を望んでいたり、スポーツに取り組みながらも仕事をしたい障害者を企業に紹介するとともに、障害者支援団体と協力して採用者が働きやすい仕組みづくりを手助けする。

 新サービスは障害者を採用したい企業の求人情報を集めると同時に、採用者が取り組む業務などを助言する。プロッソは障害者支援団体などを通じ障害者を募集し、応募者を求人企業に伝える仕組み。

 企業は障害者を積極採用する義務を負う。しかし、障害者雇用促進法が規定する常用労働者に対する障害者の最低雇用率は1.8%以上だが、平均は1.59%にとどまっている。

 【後日記】『障害者雇用拡大へ新事業 日東電工子会社』(8/10日経より転載)

 日東電工は障害者雇用を促進するため、特例子会社、日東電工ひまわり(愛知県豊橋市)で防じん服クリーニングの事業を始める。4億5000万円で設備を導入、10人が従事する予定で、日東電工グループのクリーニングを手がける。

 9月からまず国内2工場で使用される防じん服や靴のクリーニング業務を開始。2011年度には全7事業所の業務を手がける。同社は38人の障害者を雇用、粘着テープの加工業務などを手がけている。今回の事業開始に伴い、新たに社員を数人採用する。

 【後日記】『パートに月給制 正社員登用枠も』(8/15日経より転載)

 パートの月給制度を導入したのはサミットと京王電鉄傘下のスーパー、京王ストア(東京都多摩市)。各店舗の部門責任者など実績のある従業員を対象に、給与の支給方法を社員と同じにして意欲の向上を図る。支給額も時給換算で通常のパートより高くする。1日8時間のシフト制で週4~5日働くのを基本とし、転勤は原則させない。

 関西地盤のスーパー、オークワは正社員並みの仕事を担うパート従業員「パートナーチーフ」の総数を今期中に約2倍に増やす。2005年度に導入したパートナーチーフ職は、一定の水準に達したパートが試験を受けて各店舗の部門責任者に昇格できる仕組み。社員同様、チーフとしての手当が月1万5000円支給される。すでに43人を抜てきし、今期は過去最高の35人を登用する。

 ファミリーマートは正社員の採用で、自社のアルバイト経験者を優遇する制度を導入する。11年4月入社予定の採用から同制度を適用し、予定数の半数程度をアルバイト特別枠にする見通し。特別枠を使えば、内定がもらえない場合でも再度一般枠で採用試験を受けられる。

 日本経済新聞が実施した「第42回小売業調査」で、08年度のスーパーのパート・アルバイト比率は75.9%、コンビニエンスストアは55.9%だった。厚生労働省によると全産業のパート比率は24%前後で推移しており、小売業の比率は突出している。パート・アルバイトの意欲向上は競争力に直結するため、各社は対策を急ぐ。

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内外需のバランス急務

 日経より抜粋。

 考えられる内需振興型の政策は三つある。第一は将来手掛けなければならない投資の前倒しだ。羽田空港の再拡張や学校の耐震化は公共事業として財政出動しても無駄にならない。

 第二は地球温暖化を防ぐ省エネや環境投資。十年で1500億ドル(約13.5兆円)を使い、500万人の雇用創出を目指す米オバマ政権の新エネルギー開発計画は代表例で、国際的な競争が始まっている。三つ目は新産業の育成。医療や農業など規制に縛られた分野を大胆に改革し、ビジネスに育てる余地は小さくない。

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支援はピンポイントで

 1/21の日経『経済教室』は一橋の川口准教授。抜粋します。

 製造業における派遣労働者の契約不更新や契約期間満了前の契約打ち切りが問題になっている。厚生労働省によれば春までに職を失う派遣労働者は最低でも八万五千人であるが、2008年十一月時点の労働力人口約六千六百五十万人に対する比率でみれば約0.13%と、数字自体は必ずしも大きくはない。しかしながら、職を失った派遣労働者が、住居の喪失も含めた消費水準の激しい落ち込みを余儀なくされていることは深刻な問題だ。

 まず考えるべきは雇用の非正規化の原因だ。非正規雇用には派遣労働者、請負工、直接雇用のパートや期間工などの雇用区分があるが、長期にわたり雇用の保証が得られない点では共通する。労働者全体に占める非正規労働者の比率は長期的な傾向として増加し、1999年の派遣労働に対する対象業種の拡大、04年の製造業派遣の解禁や派遣期間の一年から三年への延長といった規制緩和の年に非正規労働者比率が跳ね上がったことは確認できない

 では何が長期的な傾向を説明するのか。プリンストン大学のファーバー教授は日米の企業が共通してグローバル化の影響で将来の製品需要の不確実性に直面するようになったと仮定。米国では一般労働者(正規雇用者)の解雇が比較的容易なので、どの年齢層をみても一般労働者の平均勤続年数は以前より短くなっているが、一般労働者の解雇が難しい日本では、配置転換、出向、非正規労働者の雇い入れという形で不確実性への対応を行ってきたと指摘する。

 日米の企業が同じ経済環境に直面しているが、それぞれの歴史・制度に依存する形で違う調整が行われたというわけだ。いずれにせよこの長期的なトレンドの裏にあるメカニズムを探し当てないと、派遣労働の禁止という法的対応をとったとしても派遣労働者から請負工やパート・期間工への転換が進むだけで不安定雇用自体は解消しない。

 以上、初めから三分の一ほど転載しました。なお、”非正規の職員・従業員が雇用者全体に占める割合”というグラフが同掲されています。横が1984年から07年までの時間軸になっていて、縦軸が%です。見ると1984年から一貫して上昇しています。

 著者は最後に『保険市場や労働市場には本来経済的なショックを和らげる調整機能が備わっている。政府の雇用政策は、その枠組みから漏れてしまった人々のピンポイントでの救済や市場メカニズムがよりうまく機能するような制度の整備を中心とすべきである。~』と結んでいます。

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老朽賃貸集合住宅 耐震化に補助金

 東京都荒川区は賃貸アパートや賃貸マンションの耐震補強工事で補助金を交付する制度を設けた。老朽化した集合住宅の耐震補強工事はあまり進んでおらず、補助金による後押しなしには区内住宅の耐震化率を2015年度に90%に引き上げる目標達成は難しいと判断した。賃貸物件向けの耐震補助制度は都内でも珍しいという。

 昨年末に補助金に関する要綱を改正した。対象は1981年五月末以前に建てられた物件。木造の賃貸アパートの場合、簡易耐震診断を無料で実施。補強工事が必要とされた場合、設計に上限五十万円、工事に同百五十万円の補助金を支払う。非木造の賃貸マンションでは耐震診断と設計に上限五十万円、補強工事に同五百万円を助成する。いずれも補助率は二分の一。

 区によると、06年度末時点で、区内には約八万八千五百戸の住宅があり、耐震化率は約73%(約六万四千六百戸)。区内北部や東部には大規模な地震が起きた際、建物倒壊の危険性が高いとされる地域がある。区はこれらの地域の木造賃貸アパートの耐震補強工事が進めば、区全域の耐震化率を高める効果があるとみている。

 以上、日経1/20より転載。

 【後日記】『災害に強い住宅へ転居 荒川区が高齢者支援』

 2/3日経より抜粋。

 東京都荒川区は二日、防災面で優れた住宅に転居する高齢者に対し、家賃や転居一時金を助成する制度を2009年度から導入すると発表した。大地震で倒壊や火災の恐れがある住宅からの移住を促し、災害時の高齢者の安全を高める。09年度は二十世帯の転居を想定している。

 区民税が非課税で、七十五歳以上の単身世帯か、七十五歳以上の高齢者を含めて全員が七十歳以上の世帯が対象。耐震基準を満たしていない建物に住む人が耐震基準を満たす住宅に転居する場合、転居前との家賃の差額を補助する。補助額は上限で月額四万円。

 家賃の差額に加え、礼金などの転居一時金は上限八万円を、引っ越し費用も上限四万円を助成する。

 【後日記】『一戸建て耐震化支援制度 導入47%止まり』(6/27日経より転載)

 大地震で倒壊の恐れがある一戸建て住宅の耐震改修に補助制度を設けている市区町村は、4月1日時点で前年比10.4ポイント増の47.6%だったことが26日、国土交通省の調査で分かった。

 またマンションの耐震改修を補助している市区町村は前年比5.7ポイント増の17.8%。国交省は2006年1月の改正耐震改修促進法施行以来、全国の自治体に補助制度導入を求めているが、地方の財政難を背景に伸び悩んでいる状況が浮かび上がった。

 補助制度は、建物の耐震改修をする際に国と自治体が最大で費用の3分の1ずつを補助する仕組み。

 改修が必要かどうかを調べる耐震診断の費用を補助する制度もあるが、導入している市区町村は一戸建てについては68.2%(前年比5.5ポイント増)、マンションは25.0%(前年比6.0ポイント増)だった。

 都道府県別では、三重、兵庫、徳島の3県が全市町村で一戸建てとマンションの両方に補助制度を設けていた。逆に青森、熊本、宮崎、沖縄の4県は、どの市町村も一戸建て、マンションの耐震改修への補助制度を設けていなかった。

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12月交易条件指数 6年5ヵ月ぶり改善

 製造業の収益環境の目安となる「交易条件」の悪化に歯止めがかかってきた。日銀によると2008年十二月の交易条件指数(00年=100)は88.1と前年同月より2.4ポイント上昇し、六年五カ月ぶりに改善した。原油安や円高で原材料の仕入れ価格が下がったためだ。ただ需要低迷による販売数量の落ち込みはさらに大きく、収益の改善効果は限られそうだ。

 交易条件指数は販売価格を示す産出物価を、仕入れコストに当たる投入物価で割って出す。販売の伸びが仕入れ価格の伸びを上回れば指数は大きくなり、収益環境は良好とされる。

 日経1/20より抜粋。

 【後日記】『交易条件指数 最大の改善幅に』(2/17日経より転載)

 日銀が十六日発表した一月の交易条件指数(2000年=100)は89.0となり、前年同月と比べ3.1ポイント改善した。同指数は製造業の収益環境の目安となり、改善幅は比較可能な1990年一月以降で最大となった。原油など資源価格の急落や円高で仕入れコストが大幅に下がったためだ。

 交易条件指数は販売価格を示す産出物価を、仕入れコストにあたる投入物価で割って算出する。販売価格が仕入れ価格以上に伸びれば、指数が大きくなり収益環境が好転したとされる。

 交易条件指数が前年同月を上回るのは、六年五カ月ぶりに上昇に転じた昨年十二月に続き二カ月連続。業種別にみると、全十四業種のうち十業種で改善した。特に石油・石炭製品の27.6ポイント、非鉄金属の24.4ポイントなど消費者から遠い「川上」産業での改善が目立った。

 前月比では0.8ポイント上昇した。原油価格の下落が鮮明になった昨年九月から五カ月連続でプラスとなった。

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新型インフル事前ワクチン 6000人試験の中間解析結果 

 新型インフルエンザの発生に備えて政府が備蓄している「プレパンデミック(大流行前)ワクチン」の効果や安全性を調べている厚生労働省研究班(代表研究者=庵原俊昭・国立病院機構三重病院長)は十九日、安全性の中間解析結果を公表した。接種後に体のだるさなどの全身症状を訴えた人が28%に達したほか、入院した人が八人いた。厚労省は今後、安全性や効果をさらに見極めて大量の事前接種を実施するかどうか検討するが、専門家などの間には慎重論もなお根強い。

 今回のワクチンは、新型インフルエンザに変異する可能性が高いとされる「H5N1型」の鳥インフルエンザウイルスを材料に製造した。少人数の臨床試験(治験)は実施済みで、政府は現在二千万人分を備蓄しているが、効果や安全性に未解明の部分も多いため、厚労省は昨年八月以降、医療関係者ら約六千人に試験的に接種した。これだけ大規模な試験は世界でも初めて。

 日経1/20より抜粋。

 新型インフルエンザのワクチン・・・発生前に製造・備蓄しておくプレパンデミック(大流行前)ワクチンと発生後に製造に着手するパンデミック(大流行)ワクチンの二種類がある。プレパンデミック型で国内で承認されているのは現時点では北里研究所などの国内製のみで、これが今回の研究にも使われた。
 このタイプは新型に変異する可能性が高いとされる「H5N1型」鳥インフルエンザウイルスが材料。ただ、新型の候補となりうるウイルスは複数あり、H5N1型以外から新型インフルが発生した場合にはこうした備蓄ワクチンは効果が期待できないという弱点がある。
 これに対し新型インフル発生後、原因ウイスルをもとに製造するのがパンデミック型だ。より高い効果が期待できるものの現在の技術では全国民分の製造には発生後一年半かかる。鶏卵の代わりに動物の細胞を使って短期間にウイルスを培養する技術が注目されている。
 細胞で培養する手法は海外ですでに実用化に近い段階にあるが、国内でもバイオベンチャーのUMNファーマ(秋田市)が昨年から昆虫の細胞に遺伝子を導入してウイルス成分を作らせる方法を使ったワクチンの臨床試験に着手している。

 新型インフルエンザ・・・人に感染するインフルエンザウイルスはA、B、C型の三つ。このうち、鳥が対内に保有していたA型ウイルスが遺伝子変異して人に感染しやすくなり、大流行するのが新型インフルエンザだ。二十世紀はスペイン風邪(1918年)、アジア風邪(1957年)、香港風邪(1968年)と三回発生した。
 現在、人の間で流行するA型ウイルスは二種類あり、「A香港型」は香港風邪、「Aソ連型」はスペイン風邪のそれぞれ子孫に当たる。
 鳥インフルのウイルスはヘマグルニチン(十六種類)とノイラミニダーゼ(九種類)の組み合わせで自然界に百四十四種類が存在する。病原性の強いH5N1型のほか、H9N2型やH7亜型、H6亜型などの複数のウイルスが、新型への変異が特に警戒される。(日経2009/1/25より転載)

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2009年1月24日 (土)

年金受給の辞退 昨年、96人どまり

 昨年、年金受給者が自主的に受け取りを辞退する「公的年金支給停止制度」を利用した人は96人にとどまることが社会保険庁の調べでわかった。2007年四月に制度が始まってから、毎月の平均利用者は8.8人。厚生労働省には制度導入で富裕層を中心とする受給辞退を促せば、年金の給付削減につながるとの期待もあったが、効果は上がっていない。

 08年は最も利用が多かった八月でも13人にとどまった。最小は三-五月で、辞退者はそれぞれ5人。07年も月平均で10人に満たなかった。公的年金の受給者が06年度末で約3400万人いることを考慮すれば、制度の利用はほとんど進んでいない。

 以上、昨日の日経より転載。

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日本の太陽光発電関連 アブダビ政府系ファンドが投資

 アラブ首長国連邦(UAE)アブダビの政府系ファンド、ムバダラ開発が日本で太陽光など再生可能エネルギーに関連する企業への投資に乗り出す。SBIホールディングスと共同でファンドを設立し、投資額は数百億円規模に達する可能性がある。UAEは石油に依存する産業構造の改革を急いでおり、投資収益に加え、日本企業の技術を吸収する狙いもある。

 ムバダラ開発傘下の「マスダール・クリーンテック・ファンド」とSBIが折半出資し、約二十億円の第一号ファンドを設立することで合意した。以上、昨日の日経より抜粋。

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2009年1月20日 (火)

多様性の文明的意味

 一昨日の日経から所々、抜粋して転載します。

 温暖化防止の国連気候変動枠組み条約は、今や国際政治の花形だが、自然生態系の存続を目指す生物多様性条約の方は、ほとんど知られていない。十七年前の地球サミットを機に誕生した双子の条約は、表裏一体なのだが・・・・・・。

 気候変動の回避や温暖化ガスの排出削減などと違って、多様性を保存する意味は少々わかりにくい。ただし、現在の日本ならばとてもわかりやすい例え話ができる。

 衆参両院のねじれ現象という困難な状況の中で、解散総選挙をせずに政権を維持するため、トップの首をすげ替える。何回すげ替えても、代わり映えのしない同質・同根の人材、元首相の子や孫が続くと、逆に危機は深まった。多様な人材、異質や異端を抱えていない金太郎あめ集団は、危機のたびに衰退する、というお話。

 地球上には分類・命名された生物がおよそ二百万種いる。まだ分類されていない生き物はその百倍近くいるともいわれる。この膨大な多様性が、環境の激変にも対応して、我々人類の生存基盤を支えてくれた。

 生物多様性条約は、個別の種を保護するワシントン条約とは違って、生物の多様性を遺伝子、種、生態系、それぞれのレベルで総合的に保全する。人間の暮らしに直接かかわりのない草も虫も、生態系を構成する多様性の一部として価値を認めて保全の対象とする。

 また、多様な生物を持続可能な形で賢く利用することも、条約の目的として明記している。遺伝子資源については、それを利用して得た利益を、資源の提供国にも、公正・衡平に分配することが求められる。

 生物多様性条約は、単なる動植物の保護条約ではない。自然を対象にした人間の経済活動に、新しいルールを持ち込む野心的な条約といえる。これまで無造作に自然をむさぼってきた人類に対し、持続可能な利用と、公正・衡平な利益の分配という、厄介な問題を突きつけた。

 来年、2010年には名古屋で生物多様性条約の第十回締約国会議が開かれる。二年に一回開くこの会議では、遺伝子組み換え生物の安全性に関する「カルタヘナ議定書」などの取り決めがされている。

 【後日記】『野生生物 国際研究機関を検討』(2/16日経より抜粋)

 国連環境計画(UNEP)の管理理事会が十六日、ケニアのナイロビで始まる。世界各地で野生生物が減る中、生息状況に関する科学的な知見を集めるための国際研究機関の設立などを検討する。水銀汚染拡大を防ぐための国際的な対策についても協議する予定だ。

 野生生物に関する研究機関の名称は「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットホーム(IPBES)」。

 世界では年間四万の生物種が絶滅しているとされるが、詳しい実態は不明。「2010年までに生物多様性の損失速度を顕著に減少させる」との国際的な目標はあるが、状況は改善していない。

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2009年1月19日 (月)

深刻化する子どもの貧困

 1/14の日経『経済教室』は阿部彩氏の執筆でした。部分抜粋、転載します。

 日本は相対的貧困率(所得が分布の中央値の半分に満たない人の比率)が15%と、経済協力開発機構(OECD)諸国三十カ国の中でも、メキシコ、トルコ、米国に次いで高い水準にある。

 日本では、高齢者の貧困率が若干の改善傾向を見せる中で、子どもの相対的貧困率は14%と概して悪化傾向にある。中でも母子世帯の貧困率は六割と、OECD諸国の中で突出して高い。

 英国では、1999年にブレア前首相が2020年までに子どもの貧困を撲滅すると公約した。当時の英国の子どもの貧困率は13.6%であり、日本(12.9%)と大きな違いはない。だがこの間、日本の中で子どもの貧困が社会問題であるという認識はほとんどなかったといってもよい。そして、この傾向は今にも続いている。

 第一に、有子世帯への「給付」と「負担」の見直しを行うべきである。有子世帯への給付が少ないことは、児童手当、税制度における児童税額控除などの国際比較を見ても明らかである。日本の児童手当は、1972年の発足当時は子どもの養育費の半分をカバーするよう設計されていたが、今は増加し続ける養育費にほど遠い額となっている。2000年以降、少子化対策の目玉として拡充されたが、その方法は対象児童の年齢や所得制限の引き上げであり、結果として「広く、薄い」給付になっている。低所得の母子世帯に対する児童扶養手当に至っては縮小傾向にある。

 給付が限定的にしか行われていない中で、低所得の有子世帯に課される税や社会保険料といった負担は比較的に大きい。結果として、日本は再分配後の方が再分配前より子どもの貧困率が高いというOECD諸国の中でも極めて珍しい国になっている。

 ・・・と、他にも色々ありましたが、とりあえず三分の一ほど抜粋しました。

 さて、筆者は給付が限定的にしか行われていない中で云々、と書いていますが、正しくは給付が制限されずにばらまかれているから逆転現象が起きているわけです。筆者が結果として「広く、薄い」給付になっている、と書く通り。

 筆者は有子世帯への「給付」と「負担」の見直しを求めていますが、そもそも、「子どもがいる・いない」は「世帯が困窮している・していない」と必要十分の関係にありません(証明するまでもなく字面上、自明)。ここで公的扶助は困窮世帯に対して行うものだと無条件に認めましょう。すると、有子だとか高齢だとかの字義的に無関係な特定の属性に対しバラマキを行う行為が逆転現象を引き起こしているのです。金持ちのお年寄りだっているわけです。どこぞの大企業の部長さんが美人の奥さんとの間に愛くるしいお子さんを三人ばかしもうけていたとしても、それを気の毒に思う人などいやしません。行政の援助など庭のワンちゃんのエサ代になってしまうのが関の山。逆にいえば年収二百万円の若い男性などは結婚すらできません、極論すれば。結婚していないのだからもちろん子どももいませんね。それを自己責任とする向きもいるでしょう。即座に否定はしませんが、しかし、だとすれば逆に、予想されうる経済的困窮と老後の生きがいを天秤にかけ子がいる風景を選択したのは当人の責任です。また、シングルマザーの父親なんかは単に公的扶助という名の巣に卵を産みつけ渡り歩くだけの人間版カッコウに過ぎません。結果的にね。自ら寄生虫の遺伝子を残す選択をした女性に責任はないのでしょうか。少子化や将来の労働力不足が深刻に懸念される今、云々、などと筆者は(意図せずとも)免罪符を与えてはいますが、そもそも少子化、少子化って本当にそうなのかじっくり考えたことあるのでしょうか。もっとも筆者は国立社会保障・人口問題研究所の国際関係部第二室長なる肩書きがあるようなので専門家といえるわけですが。・・・私はね、毎年百万人前後の子どもが生まれる国ってそうはないと思うわけですよ。2050年には日本の人口は九千万人になるとか聞いたりしてますけど、今現在、九千万人以上の人が住んでいる国っていくつあるか知ってます?しかも、この狭い国土でさらに実際、人が住める部分って総面積の一割に過ぎないのですよ。仮に地球の人口が過多であると仮定すれば、単身者は(望む望まないは別として結果的に)損な役を担っているのです。一年のうち生まれる人の数が死ぬ人よりずっと多ければ理屈上、地球の人口は増える一方です(子どもを増やそうと主張する一方で地球環境がどうとかこうとか矛盾したことをいう人もいますね)。俗っぽい話し方をすれば、生物学的には誰もが遺伝子を残そうと思っている中、まんま逃げ切った人らをその意味において優遇する必要はないわけです。じゃあ、どの意味において優遇すべきなのか-それは、文字通り、「困窮」している世帯だけを助けるべきでしょう。

 見直すべきは有子世帯の、というよりも全世帯の「給付」と「負担」なのです。

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2009年1月18日 (日)

政府と企業の責任分担を見失うな

 昨日の『大機小機』から転載。

 最近の派遣労働者の雇用打ち切りに対するテレビ報道の過熱ぶりや、それに影響されたかのような国会での政府首脳の応答ぶりをみると、市場主義の精神や政府と企業との役割分担の論理が、全く失われてしまったかのように見える。

 特に企業の内部留保が大幅に増えた中での大量解雇を批判した野党議員に対し、政府首脳が「何兆円もの内部留保を持つ大企業が時給千円足らずの人の職を奪うのは正しいか」と答弁したのには驚いた。国民経済計算ベースの営業余剰は2002年から07年までの五年間で五兆三千億円増えたが、その前の五年間は過剰雇用のため七兆四千億円も減った。その結果、投資が抑制され、不況が長引いて雇用機会が減少したとなぜ答弁できないか。

 これまでも政府の要人は「内需拡大のために賃上げを」と、労働組合と同様の発言を繰り返してきた。しかし不況時において、非正規雇用の維持や内需拡大まで企業の責任とされるなら、政府は一体何に責任を持つのか。

 政府は財政再建のため十分な景気対策ができないと言いがちだ。一方で、貴重な税財源が無意味な定額給付に浪費され、それを閣僚が受け取るか否かという低次元の論争が続いている。無駄な農業や道路予算の削減など公共事業費の改革も進まない。非正規社員へのセーフティーネットの整備や教育・訓練、内需拡大のための投資を生み出す規制改革など政府がなすべき課題は放置されたままである。

 小泉純一郎内閣が時間をかけた郵政民営化に対し、与党内部からも見直しの動きが強まっている。選挙を意識してか、オリックスが日本郵政の「かんぽの宿」を競争入札で落札したことについて、オリックスの宮内義彦会長が規制改革会議議長だったのを理由に総務大臣が取引の中止を強く求める異常事態も生じている。かつて政治家の利権のため国鉄に赤字路線を建設させたように、今も政治家は民間企業が政府の言いなりになるべきだと考えているのか。

 世界同時不況のなかで、日本企業は生き残りをかけている。生産の落ち込みで解雇された労働者の生活を支え、教育・訓練のための費用を賄うのは雇用保険の役割である。そのために五兆円もの積立金もある。このまま政治の貧困が続けば、グローバル化が進む世界経済の下で、製造業が次々と日本を見捨てる日は遠くないであろう。

 【参考】『利益の蓄積、手元資金と別』(日経1/14『雇用Q&A』より転載)

 雇用を守るため、企業の「内部留保」を活用すべきだとの意見が政治家や労働組合から出ている。だが内部留保は企業が自由に使える手元資金とは違う。内部留保の考え方の要点をまとめた。

 Q そもそも内部留保とは何か。

 A 簡単にいえば、企業のもうけである利益の蓄積のことだ。企業は製品を売っておカネを稼ぎ、そこから費用を差し引いて利益を計算する。この利益から株主への配当金を支払って残ったのが内部留保だ。企業は内部留保した資金を再投資し、成長するために使う。

 Q 決算書をみても内部留保という言葉が見当たらない。

 A 貸借対照表(バランスシート)をみると、向かって右下に「純資産」という項目がある。この中にある利益剰余金から配当金を差し引いたものが一般に内部留保と呼ばれる。

 Q 雇用を守るために内部留保を取り崩せるのか。

 A 少し誤解がある。内部留保イコール手元資金ではない。内部留保は利益の蓄積だが、同額の手元資金を持っているわけではない。企業は利益として稼いだおカネを使って、工場や設備の購入、原材料の仕入れなどを行うからだ。

 貸借対照表の左側にある現預金と有価証券の合計を一般に手元資金と呼ぶ。上場企業全体で2008年九月末時点での利益剰余金は百四十一兆円あるが、手元資金は四十七兆円にすぎない。

 Q 手元資金は潤沢ではないか。

 A 上場企業は08年三月期まで六期連続の増益となり、手元資金が膨らんだ。だが、トヨタ自動車が今期に連結営業赤字を見込むなど、企業業績は急激に悪化している。企業は雇用を維持したいものの、手元資金を使って雇用を維持すれば、業績が一段と悪化して財務基盤を弱めかねない。金融危機の中で不測の事態に備え、手元資金を厚めに持ちたいと考える企業も多い。限られた資金をどう使うか経営者は難しいかじ取りを迫られている。

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世界の化学物質規制

 昨日の日経より転載。用語解説。

 EUが先行し、他の国・地域が追随するケースが多い。特定物質の使用を原則禁止したRoHS指令も実施後、中国で類似の規制が設けられた。

 REACH規則は管理範囲がRoHSの規制より圧倒的に広がる。EU域内で年1トン以上製造・販売する3万種類もの物質管理を求めている。使用の届け出、認可が必要な物質だけでも1500に及ぶとみられる。

 日本や米国、中国でも同様の規制の導入が検討されており、化学物質の管理強化の流れは世界に広がる傾向にある。

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2009年1月14日 (水)

認定事業者制度(AEO)

 政府から認定を受けた企業が税関で輸出入手続きの優遇を受けることができる仕組み。一定期間、法令違反がなく法令順守の制度が整っている企業がAEO事業者の認定を取得できる。日本では2001年に輸入者の簡易申告制度を導入。06年には自社で輸出をする企業を対象にしたAEO制度が始まり、倉庫業者、通関業者、運送業者へと対象が広がった。

 米国は同時テロを踏まえ、国際物流の安全確保のため02年に同様の仕組みを導入。欧州連合(EU)も08年からAEO制度を始めた。ニュージーランドやアジア諸国でも似た取り組みが進んでいる。

 以上、去年の日経12/22より転載。

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2009年1月12日 (月)

温暖化対策 支援新基金 後発途上国に重点

 日経より抜粋、転載。

 アジア開発銀行(ADB)は今月に創設する地球温暖化対策の支援基金「未来炭素基金(フューチャー・カーボン・ファンド)」で、カンボジアやラオスなど後発途上国に重点的に資金供給する。

 ADBはこれまでも類似の基金を創設してきたが、新基金は2013年以降の地球温暖化対策の国際的枠組み(ポスト京都議定書)の中で国や企業が得る温暖化ガス排出量に基づき、事業資金を融資するのが特徴。13年以降の排出量取引の仕組みは今年十二月にコペンハーゲンで開く国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP15)で合意を目指している段階で、まだ固まっていないが、リスクをとって事前に融資を進める。

 中国やインドなど経済成長が著しい新興国の事業に支援が集まる傾向があったことも改める。

 域外加盟国のスウェーデンとフィンランドが二千万ドルずつ出資するなど、五-六カ国が計一億ドル拠出することが固まっているが、電力や鉄鋼など温暖化ガスを大量排出する企業からさらに出資を募り、二億ドル規模に拡大する。

 アジア開発銀行・・・アジア・太平洋地域の途上国の貧困削減を目的とする国際開発金融機関。加盟国を対象に経済開発向けの資金の融資や技術援助を手掛ける。1966年12月に発足し、現在は67の国・地域が加盟。本部はマニラ。地域への影響力保持を狙う米国と日本が最大の出資国(出資比率はそれぞれ15.6%)となっている。
 歴代の総裁は日本が出しており、現総裁の黒田東彦氏は2005年2月に就任した。アジア開発銀行の融資と無償援助などを合わせた07年の支援総額は101億ドル。直近の大規模増資は94年で、当時、急成長を遂げていたアジア地域の旺盛な資金需要に応えるためだった。(日経1/14より転載)

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2009年1月11日 (日)

丸紅、モンゴルの原発燃料権益を取得へ

 OECDの調査によると、モンゴルのウラン埋蔵量は確認済みだけなら世界十四位だが、未確認埋蔵量は世界最大の百三十九万トンとされる。日本政府は十月にモンゴル政府とウラン開発を加速していくことで合意しており民間ベースのモンゴルとの関係強化が課題になっていた。丸紅は採掘権の取得後、日本の電力会社などの参画を募り「日の丸プロジェクト」として開発を進める方針だ。

 日本原子力産業協会によると、今年一月時点で世界で稼動中の原発は四百三十五基。原発建設の動きは日米欧に加え新興国にも広がっており、建設中や計画中の原発は世界で九十六基。日本にとっては将来にわたってウラン確保が重要な課題となっている。

 国内大手商社はウラン事業の体制整備を急いでいる。今年に入り住友商事が関西電力とカザフスタンで生産を開始、三菱商事と三井物産はそれぞれオーストラリアで鉱山権益の取得を決めた。

 以上、去年の日経12/23より。

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米証券大手が日本進出

 昨日の日経より抜粋。

 米証券大手のインタラクティブ・ブローカーズは近く日本での営業を始める。注文を電子的に自動処理することで比較的安い手数料を実現。同社を通じ、世界十七カ国の七十取引所に上場する金融商品をリアルタイムで日本から発注できる。投資家にとっては多様な海外の金融商品を割安な手数料で売買しやすくなる。当初は機関投資家の注文に限るが、将来は個人投資家からも受け付ける方針だ。

 米インタラクティブ・ブローカーズ・・・1977年に米証券取引所の会員となりオプション取引に参入。創業当初からコンピューターを使った取引を強化し、手数料を下げてきた。売買するのは流動性のある上場商品だけで、証券化商品などは扱わない。株式関連の上場オプション取引では世界シェアの一割強を占める。2008年一-九月期の税引き前利益は十億ドル弱。純資産は約四十億ドルと独立系では最大手。

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日本・ベトナム 石炭地質調査で合意へ

 日本とベトナム両政府はベトナム北部ハロンで、石炭と鉱物資源に関する政策対話を開く。両国はベトナムでの石炭の地質構造調査や技術協力などで合意する見通し。同国北部でのレアアース(希土類)開発についても協力体制を確認する。日本にとってベトナムは鉄鋼生産に使う「無煙炭」の最大の輸入相手国で、生産協力などで今後密接な関係を築きたい意向。日経より。

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2009年1月 9日 (金)

雇用と競争力 両立探れ

 日経の編集委員、西條都夫って人の文を以下に転載します。

 雇用不安が広がっている。世界景気の減速で自動車などの輸出産業が打撃を受け、非正規社員を中心に人員削減が進行中だ。削減の波は今後、正社員に及ぶという見方もある。現状をどう克服するか、政府、企業、そして働く一人ひとりの覚悟が問われる局面だ。

 名古屋市の愛知労働局には連日のように百人を超える中小企業の経営者が詰めかける。社員の雇用を継続する企業を対象にした「雇用安定助成金」を申し込むためだ。

 昨年秋まで愛知県は人手不足で、有効求人倍率は全国一を誇った。ところが地域経済をけん引したトヨタ自動車の失速で急ブレーキがかかり、今では助成金に関する相談件数が全国一に。「人を削減するか、雇用を続けるか」。それが経営者の最大の悩みだ。

 昨年十一月の日本の完全失業率は3.9%で、同月の米国の6.7%より低い。日本の過去の数字と比べても、2002年の5.4%をまだ下回っている。だが輸出産業を中心に生産調整はかつてないほど急だ。「この先どうなるのか」と不安が広がるのも無理はない。

 日本の雇用の転機は01年度だ。松下電器産業(現パナソニック)は創業以来の「人減らしはしない」という慣行に決別し、希望退職に踏み切った。トヨタもベアゼロを決断。政治の世界では小泉政権が誕生、派遣労働の拡大など規制緩和を推進した。

 グローバル競争が激化する中、日本企業の構造問題といわれた「高コスト体質」「人件費の固定化」を是正する動きが本格化したのだ。

 今回の雇用ショックはその時以来の激震だ。前回は人件費の高い中高年が中心だったのに対し、今回は主に若年層という違いはあるが、過去の調整局面と比べても情勢は甘くない。長らく雇用の受け皿だった建設業は公共投資減少で疲弊した。好調だった製造業のつまづきで、雇用の四番打者が不在の状況だ。

 かといって業績の悪化している企業が雇用を抱え続けることもできない。円高で収益が圧迫され、減産を迫られる中での過剰雇用は企業の体力を奪い取る。それでなくても米国発の金融危機で金融市場は凍り付いている。「内部留保を人件費に回せ」という議論もあるが、企業が雇用調整をためらえば社債の格下げリスクなどに直面、資金繰りが逼迫する恐れすらある。ソニーのような巨大企業ですら例外ではない。

 製造業への派遣禁止のような「過去への回帰」を進めることにも疑問がある。規制強化は企業の競争力を損ねて雇用意欲を冷やし、かえって全体の雇用水準を押し下げることにならないか。

 当面の策としてはワークシェアリング(仕事の分かち合い)や失職して困っている人たちの救済が急務だろう。政府は定額給付金を断念し、二兆円の原資を仕事のない人の生活補助や職業訓練の費用に充ててはどうか。個々人のスキルが上がれば雇用可能性が高まり、未来への投資ともなる。

 長期的には新たな基幹産業を育て雇用を生み出す戦略が必要だ。日本のリーディング産業は長らく自動車などの輸出型製造業だったが、それに肩を並べる新産業がそろそろ現れてもいい。環境関連や医薬品は成長余力が大きい。慢性的な人手不足に悩む介護や保育など生活密着型サービスも大切だ。こうした分野に資金が流れる仕組みを官民あげて考えるときだ。

 経営者も逆風にすくんでいる場合ではない。「一時的に雇用を絞るが、その後はこの分野を伸ばす」という反転のビジョンがほしい。半導体不況に苦しむ東芝が環境関連のリチウムイオン電池工場の新設を決めたのが一例だろう。

 企業は「失われた十年」の就職氷河期に若年層を労働市場から締め出し、本人だけでなく日本経済に大きな損失をもたらした。苦しい時でも未来への投資を怠ってはならず、中でも人材投資の優先順位は高いはずだ。

 経済の活力と企業の競争力を維持しつつ、新たな雇用の芽を創出する。それが09年の日本の課題である。

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2009年1月 8日 (木)

新日鉄住金ステンレス 雇用調整金 近く申請

 日経より転載。

 新日本製鉄と住友金属工業が共同出資するステンレス最大手、新日鉄住金ステンレス(東京・千代田)は減産などの際に従業員の賃金を補える「雇用調整助成金(雇調金)制度」の利用を近く申請する。二月から生産ラインの一部を休止するのに対応した措置。同制度は昨年十二月に基準が緩和され大手企業も利用しやすくなった。三菱自動車も申請する方針で、減産対応に悩む大手の利用が相次ぎそうだ。

 新日鉄住金ステンレスは二月から光製造所(山口県光市)と鹿島製造所(茨城県鹿島市)で、薄板に延ばす圧延設備を一基ずつ半年にわたって休止する。余剰人員については配置転換するほか、技術訓練や研修などを実施する。

 これに伴い雇調金制度を利用する。事業所単位で交付を受ける仕組みで、光、鹿島に加え、八幡製造所(北九州市)も申請する。三拠点をあわせた従業員数は千百人規模。訓練などを実施した日数と人員数の実績に応じ、賃金の半分相当を補てんされる。認可を受け2009年度に入ってからの利用を見込む。

 雇調金制度は減産や事業縮小に伴う解雇を避けるため、国が賃金や休業手当、教育訓練費を助成する仕組み。鉄鋼業界では需要が低迷した00年前後に活用が目立ったが、今回の減産局面で申請表明するのは新日鉄住金ステンレスが初めて。

 自動車業界では、三菱自動車が助成金を申請する方針を固めた。急激な新車需要の減退を受け、すでに年末年始にも国内工場の操業停止期間を四日間延長済み。一部工場では追加休止も検討している。同社では休業中も基本給の85%の給与支払いを保証しており、助成金を支払いの一部に充てる。

 昨年末の基準緩和を受けて、中小企業を中心に雇調金の利用申請が急増している。「大半が中小だったが、大手製造業も相談が増えている」(厚生労働省)状態で、減産対応に苦慮する大手メーカーでも申請の動きが広がりそうだ。

 【後日記】『雇用調整助成金 雇用創出にも活用』(2/14日経より抜粋)

 自民、公明両党は十三日、国会内で新雇用対策プロジェクトチーム(川崎二郎座長)を開き、企業の休業手当などに充てる雇用調整助成金(雇調金)を、雇用創出にも使えるようにすることで一致した。

 派遣労働者の失業が問題になっていることを受け、厚生労働省に派遣先企業への指導・監督の強化を求めることも決めた。労働者派遣法の指針によると、雇用契約を途中で打ち切る際には再就職のあっせんや、契約解除の三十日以上前に派遣会社に伝える必要がある。

 いずれも対応できない場合は、派遣先企業が違約金を支払うと定めているが、支払わないケースも相次いでいる。

 与党は派遣先企業に違約金を支払うように求める方針。企業の経営が破綻して違約金が払えない場合は国が肩代わりすることも検討する。

 【後日記】『雇調金申請7倍に』(2/28日経より転載)

 厚生労働省は二十七日、企業が一時帰省などを使って社員の雇用を維持した場合に助成金を支給する雇用調整助成金(雇調金)の利用状況を発表した。一月の利用申請件数は一万二千六百四十件と前月の約7倍に増加。対象者数は八十七万九千六百十四人と6.3倍に膨らんだ。雇調金を使って雇用を守る動きが広がり、失業者の急増に歯止めがかかっている。

 地域別にみると、愛知県の利用申請件数が最も多く千九百九十一件で、対象者数は十万人を超えた。次いで多かったのは静岡県の八百九十七件(六万六千五人)、長野県の七百九十八件(四万五千六百人)。厚労省は中小企業向けの雇調金制度を昨年末に創設した。

 【後日記】『雇用調整助成金』(3/8日経より転載)

 経営者が従業員を休業させたり、教育訓練を実施したりする際の費用の一部を国が助成する制度。企業の業績悪化による従業員の解雇を防ぐ狙いがある。支給は最近3カ月の売上高か生産量で判断する。

 大企業は、直前の3カ月か前年同期に比べて5%減ならば支給要件を満たす。中小企業は、直前3カ月か前年同期と比べて減少に転じていることと、前期決算が赤字の場合に支給される。ただ減少率が5%以上になると黒字企業でも対象になる。昨年12月には中小企業向けに、助成率を拡大した「中小企業緊急雇用安定助成金」が創設された。

 【後日記】『雇用助成金 企業の利用進む』(2009/3/17日経より抜粋)

 工場の減産などに伴い仕事を一時的に休む休業者数が一月に百五十三万人となり、総務省が1968年に調査を開始して以来最多となった。

 休業者とは病気やけが、会社都合などで仕事を離れていながら企業から賃金や手当を受け取っている労働者。昨年十月時点では百六万人だったが、三カ月で四十七万人増えた。

 景気悪化の入り口では派遣など非正規労働者が雇用の調整弁になったが、正社員に波及し始めた格好。

 この休業を後押ししているのが国の雇用調整助成金。大企業向けの「雇用調整助成金」と中小企業向けの「中小企業緊急雇用安定助成金」があり、それぞれ休業手当の三分の二、五分の四を国が助成する。一月の利用者数は八十七万件と二カ月前に比べ約百倍になったほか、二月もさらに三割増えたもようだ。

 【後日記】『失業率「本当は8・8%」? 助成金にひそむ“隠れ失業者”』(産経ニュース2009.8.1 20:22より転載)

 6月の完全失業率が5・4%と過去最悪(5・5%)に迫る中、実際の雇用情勢は数字よりもはるかに深刻だという声が高まっている。解雇せずに一時休業などで雇用を維持する企業に国が給付する雇用調整助成金で、“隠れ失業者”の顕在化を食い止めているためだ。助成金申請者は6月で約238万人に達し、これを含めると単純計算で失業率は8・8%に跳ね上がる。衆院選でも雇用政策が大きな争点となりそうだ。

 厚生労働省が集計した月ごとの申請状況によると、6月の対象者は前年同月の1774人に比べ1300倍超に激増した。昨秋の米国発の金融危機以降の景気の急降下に加え、経済対策で適用条件が大幅に緩和されたためだ。

 助成金がなければ、解雇されていた可能性があり、経済専門家の間では「隠れ失業者」と位置づける考えが広がっている。

 これに対し、6月の完全失業者数(季節調整前)は約348万人。助成金の申請者数には一時休業や職業訓練の重複があるが、単純に合計すると約586万人となる。失業率として計算すると、8・8%に達し、米国の6月の9・5%に迫る高水準となる。

 日本で失業率が過去最悪となった平成14、15年に比べ、現在は適用条件の緩和によってより多くの失業が食い止められており、日本総合研究所の山田久主任研究員は「実態はすでに史上最悪を超えている」と指摘する。

 失業率の数値が実態とかけ離れていると、政策対応を誤る原因にもなり、第一生命経済研究所の熊野英生主席エコノミストは「失業率の過小評価は経済政策の立案にマイナスになる」と警鐘を鳴らす。

 隠れ失業者の問題は、今後の雇用政策にも大きな影響を及ぼしそうだ。助成金の原資は企業と従業員が折半で払う雇用保険料だが、実質的に国の税金も投入されており、救済を続けるコストは重い。「中小企業では人件費の穴埋めに使うことが多い」(地方銀行幹部)と、“流用”を指摘する声もある。

 過度の公的支援は、経済の構造改革や効率化を阻害する要因にもなり、日本総研の山田氏は「衰退事業、産業を延命させては本末転倒だ。雇用の受け皿となる成長産業への転換を促さないと、成長シナリオは描けない」と指摘する。

 助成金制度のさらなる拡充など安全網の整備にとどまらず、環境などの新規産業の育成に加え、人手不足感が強い福祉や農業分野などに労働力を供給するミスマッチの解消が急務だ。

 雇用をどう守り、創出していくのか。各党は政権選択を問う総選挙で、はっきりと示すことが求められている。(村山繁)

 過度の公的支援は、経済の構造改革や効率化を阻害する要因にもなり、日本総研の山田氏は「衰退事業、産業を延命させては本末転倒だ。雇用の受け皿となる成長産業への転換を促さないと、成長シナリオは描けない」と指摘する。

 助成金制度のさらなる拡充など安全網の整備にとどまらず、環境などの新規産業の育成に加え、人手不足感が強い福祉や農業分野などに労働力を供給するミスマッチの解消が急務だ。

 雇用をどう守り、創出していくのか。各党は政権選択を問う総選挙で、はっきりと示すことが求められている。(村山繁)

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2009年1月 7日 (水)

生コンの三カ月条項

 生コンを販売する協同組合とゼネコンとの商慣行。生コンの値上げ実施の前月末までに契約したうち、三カ月以内に納入が始まる場合は値上げ前の価格を適用する。東京協組や東関東協組は契約月の翌月から三カ月、神奈川協組や埼玉中央協組は契約月を含めて三カ月としている。

 日経の用語解説より転載。

 【後日記】『生コン出荷 過去最低に』(2/28日経より抜粋)

 全国生コンクリート工業組合連合会(東京・中央)が二十七日発表した一月の生コン総出荷量は、前年同月比6.0%減の七百九万六千立方メートルとなった。前年実績割れは二十三カ月連続で、単月の出荷量では1989年に同連合会が調査を開始して以来最低だった。

 【後日記】『コンクリパイル下落』(3/10日経より抜粋)

 代表品種のPHCパイル(外径六百ミリ、長さ十メートル)は関東地区で一本当たり八万六千-九万円となり、前月比2%程度下落した。

 コンクリートパイルは中小メーカーが多く、協同組合をつくって地域ごとに共同販売している。関東コンクリートパイル協同組合によれば2008年の関東地区の出荷量は二十七万五千トンとなり、前年比32%減った。

 【後日記】『コンクリ二次製品 先安観が強まる』(3/12日経より転載)

 コンクリートパイルやヒューム管などコンクリート二次製品に先安観が強まってきた。需要期の年度末を迎えても民間向けを中心に需要回復の兆しがみえない。協同組合による共同販売体制で相場を下支えしている製品が多い。だが、受注競争の激化で工事採算の悪化したゼネコン(総合建設会社)は資材の値下げ要求を強めている。

 基礎工事の杭に使うコンクリートパイルはビルや工場など民間設備投資の落ち込みが響いた。最大の需要地である関東では一月の出荷量が前年同月比で二割程度の減少となった。官公需が八割近くを占めるヒューム管も関東地区で一月の出荷が同二割減を記録した。

 ヒューム管の東京地区の販売価格は現在指標となる六百ミリ菅で一本二万八千二百円程度。昨年六月に打ち出した値上げが新規契約価格に浸透し、現状は横ばい推移している。しかし、景気後退に伴う需要不振で、「2009年度の値上げは断念した」(関東ヒューム管協同組合)。

 一方、民間需要向けの多いコンクリートパイルや軽量気泡コンクリート(ALC)は価格は軟調な展開だ。

 【後日記】『セメントメーカー 廃棄物受け入れ限界』(7/10日経より転載)

 セメントメーカーが石灰石などの代替原料として受け入れている廃棄物の処理に頭を痛めている。セメント生産量に占める廃棄物の使用量は増えているが、住宅需要低迷などでセメント生産量自体が減少。廃棄物の受け入れ量も減少傾向に転じた。貴重な収益源だった廃棄物処理に限界が見え始めたことで、メーカーは本業のセメントの市況対策がまたなしに追い込まれている。

 「セメント原料として廃棄物や副産物を受け入れる量は、そろそろ限界かもしれない」。セメントメーカーの担当者の表情はさえない。

 セメントの主な原料は石灰石、粘土、ケイ石、石こうなど。これ以外に製鉄所からの副産物である高炉スラグや火力発電から出る石炭灰、意外なところでは肉骨粉なども使われている。焼却されて出る灰も原料として再利用できるため、最終処分場が不要だ。「他産業で出る廃棄物や副産物を使うメーカーの、環境への貢献度は高い」と各社は口をそろえる。

 その証拠に、高炉スラグの用途ではセメント用が39%と最大だ(2007年度)。また、石炭灰発生量の59%がセメント用として使われている(同)。

 だが、トータルの廃棄物・副産物使用量は06年度の3089万トンだったのを境に07年度が3072万トン、08年度が2946万7000トンと減少している。住宅着工や設備投資減少の影響でセメント生産量自体が減っているからだ。

 セメントメーカーが受け入れている廃棄物には燃料として使うものもある。各メーカーは製造原価を削減するため、石炭からの置き換えに力を入れる。廃プラスチック、古畳、木くずなどと多様化を進めて処理量を増やすメーカーもある。しかし、こうした廃棄物もバイオマス発電施設など他業種との「厳しい調達競争にさらされている」(宇部興産)。

 そこで各社は、塩素濃度の高い廃プラなど、より処理が難しい廃棄物へシフトしている。同業他社や他業種企業に先んじて廃棄物を調達できる上、より高い処理費用を期待できるからだ。

 だが、処理が難しいとキルンと呼ばれる焼成炉の維持・改修費もかさむ。セメント各社は今春打ち出した値上げの理由の一つとして廃棄物処理費用に伴うコスト増を掲げているが、建設需要が低迷しており、ゼネコン(総合建設会社)など需要家の抵抗は強い。値上げの成否が不透明な中での、廃棄物受け入れ拡大にはリスクも大きい。セメント各社の苦悩は深まるばかりだ。

 【後日記】『アスファルト、3割値上げ提示』(8/14日経より抜粋)

 大手石油元売り系の特約店は、道路舗装材に使うアスファルトの大幅値上げを打ち出した。原油高が理由で、特約店が需要家の道路舗装会社に提示したストレート品(東京地区、需要家渡し)の7~9月分の価格は1トン6万6千円前後。4~6月比で1万5千円程度(約3割)高い。アスファルトの値上げは3四半期ぶり。

 元売り側が導入を求めている新しい値決め方式では、5~7月の重質原油(アラビアンヘビー)の価格が7~9月分のアスファルトの値決め指標となる。

 【後日記】『セメント販売量12%減』(9/26日経より抜粋)

 セメント協会(東京・中央)が25日発表した8月の国内販売量は、316万6000トンと前年同月比で12.3%減少した。前年割れは27カ月連続。

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ハマスのこれまでの歩み

1987年・・・発足

94年・・・テルアビブのバス自爆テロでイスラエル人22人死亡

2003年・・・エルサレムなど3件の自爆テロで39人死亡

04年・・・イスラエル軍、ハマス創始者のヤシン師を殺害。翌月、後継者のランティシ氏も殺害

06年・・・評議会選挙で圧勝。政権与党に。その後、イスラエル兵を拉致し、今も監禁

07年・・・ファタハと衝突の末、ガザを武力制圧。ファタハのアッバス議長はハマスのハニア首相を解任

08年・・・イスラエルとハマスが半年間の停戦で合意。期限切れ後、戦闘が再開

 パレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスは、1987年の第一次インティファーダ(対イスラエル蜂起)をきっかけに、イスラム国家の樹立を目指す原理主義組織として発足した。ハマスとは正式名称である「イスラム抵抗運動」の頭文字をつなげた読み方だ。

 綱領にイスラエルせん滅を掲げ同国との和平を拒否する。自爆テロなど武装闘争を推し進める一方、イスラム教の教義に沿った社会福祉団体としての顔を持つ。医療や教育などの慈善活動を通じ、パレスチナ自治政府の腐敗に幻滅が広がる貧困層を中心に支持を広げていった。

 2006年のパレスチナ評議会(国会に相当)選挙で議席の過半数を獲得し単独政権を樹立した。ハマス政権がイスラエルの生存権を認めなかったため、諸外国が相次ぎ資金援助を凍結。ハマス側はアッバス議長率いる旧与党ファタハとの連立政権に切り替えたが、治安権限を巡り対立が激化。07年六月にガザ地区を武力制圧した。以来、パレスチナは、ハマスが支配するガザとファタハが支配するヨルダン川西岸に二分されている。

 エジプトやサウジアラビアなど親米穏健派諸国が和平路線をとるファタハを支持しているのに対し、イランなどの強硬派がハマスを支援。軍事部門は二万人規模の民兵を抱えているとされ、今回の衝突では手製のロケット弾に加え、ガザ地区外から密輸したとみられるカチューシャロケットなどの兵器も使用している。

 以上、昨日の日経から転載。

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日中ガス田合意

 東シナ海に眠る天然ガスなどの資源開発を巡って、日本は2004年に中国に「日本側の排他的経済水域(EEZ)にある資源が吸い取られる」と抗議。四年の協議を経て08年六月に共同開発に合意した。翌檜(あすなろ、中国名・龍井)より南部の海域に共同開発区域を設定し、白樺(同・春暁)に日本企業が出資するのが柱だ。

 他の海域については「共同開発を早期に実現するため協議を継続する」「境界が画定するまでの間は、日中双方が法的立場を損なわず協力する」などとした。

 以上、昨日の日経の用語解説から。

 排他的経済水域(EEZ)・・・沿岸国に漁業や資源開発などに関する権利を認めた水域。国連海洋法条約で沿岸から二百カイリ(約三百七十キロ)以内と定めている。一方、沿岸国の主権が及ぶ水域を「領海」と呼び、沿岸から十二カイリ(約二十二キロ)以内と規定している。(3/17日経より転載)

 【参考】2008/6/16の日経から。

 日中両政府は東シナ海ガス田開発問題を決着させるため、中国側が単独開発を進めている「白樺」(中国名・春暁)に対し、日本側が出資する方向で検討に入った。白樺は日中中間線付近の中国側海域にある。東シナ海のEEZを巡っては日本が距離的な日中中間線が境界であると主張、対して中国側は大陸棚が終わる沖縄トラフまでが自国のEEZであると主張している。

 【参考】2009/6/19の日経より部分的に抜粋、要約。

 中国側によると、試掘で確認された東シナ海全体のガス田の埋蔵量は石油換算で1.8億バレルと、「サハリン2」の5%程度で石油と天然ガスを合計した国内年間需要の一割に満たない。うち白樺の埋蔵量は6400万バレル。
 海域ガス田の生産コストは陸上より高い。日本にガスを持ち込むにはパイプラインや、ガスを液化する基地の建設に数千億円の費用がかかる。今後、日本の石油開発会社や商社が共同開発に参画する可能性もあるが、事業採算は合い難いと見られる。このため生産したガスは「中国が整備するパイプラインで中国に送るのが現実的」(業界関係者)との見方が多い。その場合、日本は出資分に応じた収益を受け取る形になる。

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国内新車販売 508万台、ピークの65%

 日本自動車販売協会連合会(自販連)によると、登録車(排気量660cc超)は五年連続の減少で、石油危機直後の74年以来三十四年ぶりの水準。また、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)によると軽自動車の販売については二年連続のマイナス。昨日の日経から。

 【後日記】『自動車保有台数 国内2年連続減』(3/11日経より転載)

 自動車検査登録情報協会(東京・中央)が十日発表した2008年十二月末の国内自動車保有台数は、07年十二月末に比べて0.17%少ない七千九百二十三万六千五百三十二台だった。前年割れは二年連続。全国の保有台数は07年末に初めてマイナスとなった。今回の減少幅は0.07ポイント拡大しており、クルマ離れが加速している。

 保有台数を車種別に見ると、乗用車は0.42%の五千七百八十六万五千五百九台、二輪車は1.4%の三百五十四万七千百四十七台だった。しかし景気悪化を受け、トラックなど貨物車は2.28%減の千六百五万六千七百四十八台。クレーンなど特殊用途車が3.14%減の百五十三万六千四百四十七台となり、全体を押し下げた。

 【後日記】『軽自動車、2世帯に1台 地方で「2台目」需要伸びる』(2009/8/15日経より転載)

 全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が14日発表した今年3月末時点での軽自動車の普及台数は、100世帯当たり49.5台だった。2008年3月末比で0.8台増え、ほぼ2世帯に1台の水準に達した。

 軽自動車の足元の販売は苦戦しているものの、世帯数の伸びが鈍化していることや、車の保有期間が長期化していることもあり、普及台数は増加する傾向が続いている。

 今年3月末時点での軽自動車の国内保有台数は同2.8%増の約2617万台。世帯数は同1%増にとどまったため、普及率が上昇した。特にセカンドカーとしても需要が大きい地方部での普及率が高く、鳥取県や佐賀県など6県は100世帯当たりの普及台数が90台を超えた。

 一方、東京都や神奈川県、大阪府など9都道府県は100世帯当たり50台以下の水準。普及率が最も低い東京を除いて計算すると、全国の100世帯当たりの保有台数は54.7台となる。

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2009年1月 5日 (月)

ガス生産国 ロシア主導で国際機関

 去年の日経12/24から抜粋、転載。

 世界の主要な天然ガス生産国が参加する「ガス輸出国フォーラム」が二十三日、モスクワで閣僚級会議を開いた。原油価格が急落する中で、天然ガス生産国による公式な国際機関を発足させることで十一カ国が合意した。米欧と対立するロシアが主導し、生産量や価格を調整する石油輸出国機構(OPEC)にならったガス版カルテルの創設もちらつかせている。

 参加国はフォーラムを国際機関に発展させるための「憲章」を採択した。事務局をカタールの首都ドーハに設置し「様々な分野で調整を強化していく」(ロシアのシマトコ・エネルギー相)ことで一致。会議にはかねて「ガス版OPEC」の創設に前向きなプーチン首相が出席し「ガス生産・輸出国の利益を代弁する組織にしなければならない」などと強調した。

 オブザーバーのノルウェーなども含め、会議に参加した中東、北アフリカ、中南米の十三カ国のガス埋蔵量シェアは世界の約七割に達する。

 ・・・掲載の円グラフによれば、天然ガス確認埋蔵量は、ロシアが44.65、イラン27.8、カタール25.6(単位:兆立方メートル)と、三国だけで半分以上を占めているようですね。特にロシアがすごい。全体の四分の一。

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「氷河期」否定的見方も

 企業の採用担当者向け情報サイト「HC-Lab.」の前岡巧編集長は「団塊の世代の大量退職により企業は人材を求めており、バブル崩壊後の就職氷河期のように新卒採用を極端に絞る企業は少ないだろう。昨年に比べて採用数は減るだろうが、氷河期という言葉には違和感を覚える」と分析する。

 リクルートワークス研究所の調べによると、十二月時点で来年の新卒採用見通しを昨年比で「減る」と回答している企業は15.7%で、50.6%の企業は「変わらない」としている。

 だが「就職氷河期の再来か」といった報道で不安をかきたてられ、企業の採用活動が本格化する前から悲観的になっている学生が多いという。

 ディスコ(東京・文京)が十一月に行った調査では10年度卒の学生のうち、就職戦線の予想を「非常に厳しい」と感じている人は42.6%。56.2%の「やや厳しい」と合わせ98.8%の学生が就職活動に不安を感じている。

 以上、日経より転載。

 【参考】『景気急減速で高まる雇用不安 対策の重点、「非正規に」』

 去年12/22の日経「経済教室」はリクルートワークス研究所所長の大久保幸夫氏が執筆でした。以下、転載。

 来年春に就職予定の大学生三百二人の内定取り消しが発生しているとの発表が、十一月末に厚生労働省から行われた。だが、これは過去の調査方法とは異なり、一概に多いとはいい切れない。いくつかの大学就職部へのヒアリングでも、内定取り消しが次々に発生して対応に苦慮している実態は出てこない。

 そもそも三百二人という人数は就職希望の大学生約三十九万人に対して一千人に一人の割合で、大量発生とはいえない。事実よりも誇大にとらえられているのではないだろうか。十月一日時点での就職内定率は0.7%改善したという十二月十六日の厚労省発表を見ても、今大卒就職の危機が訪れているとはいいがたいだろう。

 これから始まる2010年卒の大卒新卒採用についても同様のことがいえる。「ワークス大卒者採用見通し調査」によると、前年に比べ減るとした企業(15.7%)が増えるとした企業(8.3%)を上回ったが、同時に「変わらない」とした企業が約半数(50.6%)あった。また、減るとした企業に尋ねても「バブル崩壊のときのように数分の一とかゼロ採用といった極端な減らし方はしない」という声が目立った。

 これはバブル崩壊時の新卒採用抑制で、その後の組織構造に空白が生じてしまった過去の苦い経験から、多くの企業が「新卒採用は景況に関係なく一定数を採り続ける」とした意志を持っているためだろう。実は新卒採用はかなり底堅く、就職氷河期の再来と過剰に不安感を持つ必要はないように思われる。

 一方、中途採用の雇用環境はかなり厳しくなりそうである。「ワークス中途採用見通し調査」によると、09年度の正社員中途採用予定数は前年比マイナス10.4%と見込まれ、バブル崩壊直後の1993年(マイナス8.8%)や円高不況期の86年(マイナス10.1%)を上回る落ち込み幅になりそうだ。さらに景況が悪化した場合にはマイナス17.8%まで下ぶれする恐れがあるが、これは第一次石油ショック時の74年(マイナス18.9%)に迫る水準である。特に機械系製造業や保険業などの落ち込みが顕著で、飲食業や医療・福祉分野の一部でいまだ堅調な動きがあるものの、見通しは相当に厳しい。

 さらに問題なのは非正規雇用である。総務省の「労働力調査」によるとバブル崩壊時には約20%だった雇用者に占める非正規雇用比率は、現在では34.5%にまで上昇している。そのため、これまでの景気後退期よりは不況が失業に直結する危険性が高い。とりわけ製造業で働く派遣労働者や期間工については失職して次の職が見つからない人々が多くなりそうだ。

 労働者派遣法改正で、2007年三月に製造業への派遣の雇用期間が一年から三年に延長されたが、これに基づく派遣労働者の大多数がいっせいに雇用期限を迎えるといういわゆる「2009年問題」が表面化する恐れもある。好況期に決めた待遇改善のためのルールが、不況期に失業という意図していなかった結果を生み出してしまう皮肉な結果になりかねない。また三十日以内の派遣を禁止する派遣法改正も予定されているが、これも実施時期によっては短期や日雇いで働く人々の雇用を奪い、失業者を増やす危険性を否定できない。

 雇用は景気に敏感に反応し、雇用危機は景気後退のたびに定期的に訪れる。重要なことはその「下り坂」をいかにうまく制御して進むかである。企業部門、政府部門、そして個人にも、事実を正しく認識し、過去の経験に学ぶことが求められている。

 幸い企業には新卒採用について採用数の極端な増減は望ましくないとする経験知が蓄積されているようだが、ポイントはほかにもいくつかある。まず企業の社会的責任(CSR)に関する議論の積み上げを踏まえ、(広義の)従業員や地域社会と向き合った人員計画を立てることだ。派遣契約は単なるビジネス上の契約という範囲を超え、使用者側にも一定の責任を期待するように変化している。「社会が何を期待しているのか」により敏感になる必要がある。

 また90年代には大規模なリストラ計画の発表で当該企業の株価が上がる傾向があったが、市場環境の変化で現在はそう言い切れなくなっている。さらにバブル崩壊時には、人材育成投資は企業全体で一千億円圧縮されたが、人材育成を怠ることは、景気回復以降にも悪影響を及ぼすことを実感したはずである。そうした経験を踏まえた経営のかじ取りが求められよう。

 政府は、雇用政策を立案する際、サービス業より製造業、大企業より中小企業、都市部より地方部のほうがより環境が厳しいことを十分に認識する必要がある。既に雇用対策が二度にわたり発表されたが、非正規雇用を中心とした失業給付の対象拡大や延長、製造業や中小企業などの解雇を抑制する雇用調整助成金の拡大、非正規離職者向けの住宅の支援、中小企業の倒産による失業者増を懸念した融資政策などは、現実の課題を踏まえた適切なものだろう。

 一方で、もっとも有力な方法のひとつである職業訓練の対応は遅れている。公的職業訓練は、就職困難者の能力を高めつつ、高い確率で就職実現に結びつける方法として極めて有力である。例えば国の施設内訓練の場合、一人当たり八十万円の経費で六カ月間の訓練を提供し、82%の確率で就業にこぎつけている。職業訓練にはまた、能力によるミスマッチを解消して、企業の求人意欲を着実にいかす効果もある。そうした雇用の重点施策が求められるのに、国の職業訓練は、雇用能力開発機構の解体問題で遅れ、都道府県の職業訓練は、財政難による訓練施設の縮小などにより弱体化している。

 他方、公的雇用に依存することは疑問である。緊急避難とはいえ、必要のない雇用を無理に作り出して失業者を雇用することは、意欲を喪失した労働者を作り出すという副作用がある。戦後の失業対策事業が長期にわたってやめられなくなった苦い経験を忘れてはならない。あくまでも必要な公共事業の前倒しによる雇用創出にとどめるべきであろう。過去の雇用対策では予算規模の大きさばかりが論じられ、その効果に十分な関心が向けられない傾向があったが、より実際効果を意識した対策を期待したい。

 働く側にとっても、安易に転職をしない姿勢が求められる。今後早期退職優遇制度などで退職金を上乗せして退職希望者を募る企業が増えてくるだろう。そのときに、次の就業先を決めずに手を挙げることは危険である。我々の調査では転職時に次の企業に内定してから離職する人は18.5%にすぎない。改善されつつあるとはいえ、ミドル以上の年齢層の転職市場は若者と比べて厳しい。前の不況期にも早期退職に応じたホワイトカラーから多くの長期失業者が生まれたことを思い出さなければならない。また学生の就職活動では、新しい産業分野やベンチャー企業に目を向けることを推奨したい。

 石油ショック時には、新興のフードサービスやチェーンストアが優秀な人材を集め、大きな産業へと成長していった。バブル崩壊時にはITビジネスが優秀な人材を集めた。不況期に優秀な人材を集め、その後の好況期に大きく成長する企業を先物買いするのである。政府にはあわせて、景気低迷期であるからこそ、次の時代に日本の有力産業として成長する可能性がある分野の支援を期待したい。

 日本は不況を切り抜けるノウハウを持っている。今回の雇用環境悪化も、経験から得たノウハウを最大限発揮すれば乗り越えられるはずだ。

 【参考】『人材、非製造業へシフト 受け皿確保、内需カギ』(日経2008/12/12より転載)

 北関東を地盤とするホームセンター二位のカインズ(群馬県高崎市)は2009年春の新卒採用の期間を約二カ月延長した。例年、九月末に打ち切るが、今年は十二月上旬まで延長。大企業が中途採用を抑制し一部では内定取り消しもある今が「優秀な人材を確保するチャンス」とみる。09年春の採用数は最大で前年比三割増の二百五十人になる見込みだ。

 日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の渡辺正夫社長は「来春は内定辞退者がほとんどいない」と驚く。例年は二-三割が他社に流れていた。

 神奈川県が地盤の家電量販店ノジマは10年春の新卒採用を五割増の三百人にする。「過去の就職氷河期には有名私立大の学生も応募してきた」(人事担当者)。今回の後退局面も流通業にとってはチャンスだ。(つったって、今は昔と違って全入時代なんでしょ?違うの?by けんchang)

 リンガーハットの米浜和英会長兼社長は「大手電機メーカーが長崎県内の工場売却を決めたあと、県内のチャンポン店などで必要な人員を確保できるようになった」と打ち明ける。静岡県小山町の食材加工工場でも「秋以降は人が採れるようになった」(米浜氏)。静岡県東部は自動車や電機関連の工場が多い。輸出型から内需型への雇用シフトが始まった。

 過去二度の石油危機では「店舗網の拡大を進めていたスーパーなどが(製造業からあふれた雇用の)受け皿になった」(連合総研の成川秀明上席研究員)。八兆円市場のコンビニエンスストア、六兆円市場の家電量販店など新たな受け皿も育った。慢性的な人手不足に悩むこれらの内需関連企業が雇用を受け止めれば、景気後退の傷みはかなり緩和される。地方も受け皿づくりを急ぐ。

 マツダが本社工場(広島市)と防府工場(山口県防府市)の二工場で計千三百人の派遣社員削減を進めている広島県。マツダ関連企業五十社でも四百人の削減計画が明らかになった。

 これを受け広島労働局は十一月六日に雇用対策本部を設置。県内で採用意欲のある企業を探し、造船関連や物流業界など約八十社の四百四十人分の求人を掘り起こした。だが「県内の離職者は千五百人を越える。十分な数を確保できるわけではない」(落合淳一局長)。過去最速で進む今回の調整局面では、受け皿づくりが間に合わない恐れがある。

 「今の人員削減のスピードは異常。1980年代の鉄冷えの時代は製鉄会社と組合がじっくり交渉し、転籍などの手段を考えた。今は製造派遣の解禁などで構造が一変し経営判断に(行政の対応が)追いつけない」。87年から五期二十年にわたり北九州市長を務めた末吉興一内閣官房参与は語る。

 世界景気の後退が長引けは内需の受け皿からも雇用があふれる。外需回復を待つだけでなく内需を広げる努力がいる。

 09年の春季労使交渉で月額四千五百円の賃金改善を要求する方針を決めた電機連合。「雇用創出のため賃上げによる内需喚起が必要」と主張するが、雇用すら危うい時期だけに経営側からは「KY(空気が読めない)要求」の声も上がる。

 新しい技術やサービスで雇用を生むのが企業本来の姿。「雇用を守る」だけでなく「雇用をつくる」視点がないと、この危機は乗り切れない。

 【後日記】『来春新卒採用 大手銀、高水準続く』(2/17日経より転載)

 大手銀行は2010年春の新卒採用で一定の積極姿勢を維持する。みずほフィナンシャルグループや三井住友銀行の採用予定数は過去最高水準となる09年春見込みを下回るものの、なお千人以上を採用する方向。りそなホールディングスは今春を上回る採用をめざす。金融危機下でも新卒の減少を抑え、年次構成に将来ゆがみが生じないように配慮する。

 今春に過去数年と同水準の二千三百五十人を採用する予定のみずほは来春、千七百人程度を採用する計画を固めた。三井住友は今春の二千百人に対し来春は千百人を採用する計画。三菱東京UFJ銀行は今春予定の千五百人からどの程度減らすか検討中だが、総合職は水準をほぼ維持する構え。三大銀に比べて業績が堅調なりそなは今春予定の八百五十人から来春は九百人に増やす計画だ。

 三大銀が採用をある程度減らす背景には、金融危機で業績が悪化しているだけでなく、数年間続けた空前の積極採用の反動もあるとみられる。入行から数年未満の若手行員が極端に多くなったため採用ペースを緩める狙いがありそうだが、それでも一定規模の採用は続ける。

 【後日記】『来春の新卒採用 JR東海、最多1030人』(2/21日経より抜粋)

 東海旅客鉄道(JR東海)は二十日、2010年春の新卒採用者数が過去最高の千三十人になると発表した。09年春も千二十五人の新卒採用を予定しており、二年連続で過去最高を更新する見込み。団塊世代の大量退職を補充するほか、2025年に開業を目指すリニア中央新幹線の建設に向けた人材確保が狙いだ。

 【後日記】『流通・サービス大手35社 採用「増やす・横ばい」7割』(3/6日経より転載)

 採用を増やすのは十一社。給食・カラオケ大手のシダックスは今春の4.3倍の二百二十人。パートの正社員登用が一巡するなか管理栄養士の資格を持つ正社員などを採用、老人ホームや公共施設が給食を外部委託する需要を取り込む。保育所大手のJPホールディングスは昨年まで予定採用数を確保できず保育所開設を抑制せざるを得なかったため、来春は最高の二百人を計画している。

 横ばいは十三社。衣料店「ユニクロ」のファーストリテイリングは大型店を中心に積極出店するため、今春の二百八十六人と同水準を維持する。

 十一社は採用を減らす。今春に百七十人が入社するスターバックスコーヒージャパンは、競争激化や客離れによる業績悪化を受けて採用を当面見送る。セブン-イレブン・ジャパンは10年二月期に最大規模の一千店を出店するが、景気悪化で社員の定着率が上がっているため半減させる。

 この結果、三十五社合計の採用は約五千四百人と、今春より約六百人減る見通し。

 厚生労働省の昨年十一月調査では、正社員が「不足」と答えた企業の割合から「過剰」と答えた割合を引いた過不足判断指数(DI)は製造業でプラス2。これに対し、「飲食店、宿泊業」プラス18、「サービス業」プラス16と、景気後退局面でも流通・サービスの現場では人手不足感が強い。

 同じ内需型産業である電力や大手銀行が大量採用を維持するのと比べると規模は小さいが、確実に雇用の受け皿としての役割が高まっている。

 【後日記】『JR東の設備投資 民営化後、最高に』(3/24日経より転載)

 東日本旅客鉄道(JR東日本)は二十三日、2009年度の単体の設備投資額を08年度計画比で二百億円(約6%)増の三千六百億円にすると発表した。1987年の民営化後で最高となる。自動車や電機など各社が投資抑制に動くなかで内需型企業の投資意欲の底堅さを示した形だ。

 投資額の約47%は、高架橋の耐震補強や自動列車停止装置(ATS)の整備、可動式のホーム柵の設置など安全関連投資が占める。また東京駅など主要駅の整備、東北新幹線の新型高速車両の導入、駅ホームの照明の省エネルギー化などにも積極投資する。

 同社の設備投資額は06年度から三年連続で過去最高を更新していた。昨年春に策定した中期経営計画でも08-10年度の三年間に単体で総額一兆一千億円の設備投資をする方針を打ち出しており、景気が後退局面に転じても安全関連を中心とした高水準の投資額を継続する。

 景気後退で鉄道利用も全国で減少傾向をたどっているが、JR東日本が地盤とする首都圏の利用は減少幅が比較的小幅にとどまっている。

 【後日記】『JR東海内定者 過去最多1045人 来年4月入社予定』(10/1日経より転載)

 東海旅客鉄道(JR東海)は30日、2010年4月入社予定の内定者数が過去最高の1045人になったと発表した。09年実績を24人上回る。25年の開業を目指すリニア中央新幹線の建設もにらみ、人員を拡充する。景気悪化で東海道新幹線の利用者は減少しているが、中長期的には需要が回復するとみている。

 来春入社予定は総合職が98人、地域異動が原則ない準総合職が53人、列車運行の現場を担うプロフェッショナル職が894人。

 JR東海では今年度に900人近くの社員が定年退職を迎える。新卒の大量採用は退職者の補充という面もある。リニアを円滑に開業できるよう若手技術者の育成も早めに進める。JR東海の新卒採用はバブル崩壊後、300人台まで急減した時期があったが、ここ数年は増加基調にある。

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2009年1月 4日 (日)

序列化促進 検証が必要

 文科省は二十四日付けで各地の教育委員会に出した2009年度のテスト実施要領で「(知事部局など)教委の外部に成績を提供する場合は実施要領を守ってもらうのが前提」とする規定を新設。橋下徹・大阪府知事が府教委から受け取った成績を開示したことを念頭に知事の成績公表をけん制するのが狙いだった。

 ところが通知翌日に寺田知事が成績公表に踏み切り、文科省の意向は無視された。省内では「公表だけが注目され、テストの意義が忘れられている」と知事の対応を批判する声が高まっている。

 ただ、公表が序列化につながるかは専門家の間でも意見が分かれており、今後検証が必要だ。

 秋田大教育文化学部の阿部昇教授(教科教育学)は「市町村の同意なしに公表するのは問題。序列化につながり、機能している学校・家庭・地域の連携に水を差す恐れがある」と指摘する。

 公表を通じて新たに分かったデータも。二十五市町村が大半の科目で全国平均を上回り、秋田県内が全般的に好成績だったことが判明。都市部に比べ、子供が少ない町村で県平均を上回るケースが多いことも分かった。

 ある教育関係者は「学校別成績は非公表で、序列化が一気に進むとは考えにくい。多くの市町村が好成績のため、県民も受け入れやすいのではないか」と話す。

 同省は実施要領の位置付けを「参加する自治体と国との約束事」などとあいまいなままにし、違反への対応も明確にしてこなかった。開示派の自治体と国とのせめぎ合いは今後も続きそうだ。

 以上、去年の日経12/26から転載。

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食品不正情報 検索容易に

 農林水産省は全国の農政事務所などに「食品表示110番」の窓口を設け、2002年度から消費期限改ざんなどの情報を受け付けている。食の安全への関心が高まるにつれ寄せられる情報は増加、08年度は十一月までに一万七千五百八十八件に達し前年度を上回る勢い。全国に約二千人配置された食品Gメンの活動は、食品110番に寄せられた情報が端緒となるケースが多い。08年の場合、明らかになった不正案件約二十件のうち三分の二程度が110番への通報がきっかけだった。

 しかし従来のシステムは使い勝手が悪く、農水省はシステムを整備する方針だ。データベースに登録する項目を増やすほか検索項目を整備する。

 同省は警察とも協力して食品偽装の摘発に力を入れる方針。日本農林規格(JAS)法の指針を改正し、偽装に関与したり、偽装工作隠ぺいのため帳簿などの書類を破棄した全業者の名前を公表できるようにする。

 さらに、消費者に委嘱している「食品表示ウオッチャー」約一千人による監視機能も強化、食品表示の法体系や仕組みを理解してもらおうと自宅パソコンを使った研修制度の導入なども進める。

 以上、日経より要約。

 【後日記】日経2009/1/29掲載の「食の安全を巡る昨年の主な問題」と題した表を転載。

 1月・・・中国製冷凍ギョーザの中毒事件が発覚

 5月・・・料亭の船場吉兆が食材の使い回しで廃業

 6月・・・魚秀とマルハニチロ子会社が中国産ウナギを国産と偽る産地偽装が発覚

 9月・・・三笠フーズによる「事故米」の転売発覚/中国でメラミン汚染の粉ミルクによる健康被害が発覚/丸大食品の菓子などにメラミン入り牛乳を使った可能性が浮上

 10月・・・伊藤ハム東京工場の地下水に基準を超えた有害なシアン化物/日清食品の「カップヌードル」などで防虫剤の「移り香」問題発覚

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バラマキ政策はやめ、地域資源生かせ

 日経の社説を転載。

 世界的な金融危機が日本の実体経済に波及し、地域経済はかつてない厳しい局面を迎えている。全国各地で雇用調整の動きが広がり、工場建設を延期する企業も相次ぐ。地方のこれ以上の衰退を防ぐためには政府の支援が不可欠だが、時計の針を戻すような政策は望ましくない。

 国内景気は昨秋以降急速に悪化したが、日銀の企業短期経済観測調査(短観)の業況判断指数が昨年九月、同十二月と二期続けて小幅ながら改善した地域がある。沖縄県だ。

 理由は三点ある。まず、製造業や輸出企業が少ない構造が結果的に世界的な経済変調の影響を軽微にとどめている。一方で、県経済の主力である観光が健闘している。最後にIT(情報技術)関連企業の立地が進み、新たな雇用の場になっている。沖縄へのIT関連企業の進出数はこの十年間で百八十社に上り、一万五千人の雇用を生み出した。

 本土復帰後続いてきた政府の手厚い支援策が2011年度にも切れる。それまでに観光に続く柱をつくろうと照準を定めたのがIT分野だ。当初はコールセンターなどが中心だったが、最近ではシステム開発やコンテンツ制作会社の立地も増えている。ソニーの子会社のように全国に分散していた輸出入の管理業務などを沖縄に集約した企業もある。

 通信コストの七割程度を助成する県の支援策や若年層の労働力が豊富な点が企業進出を後押しする。大規模な地震が少ないうえ、東京から遠く、同時被災の可能性がないために政府機関もデータのバックアップ機能を沖縄に続々と移している。

 沖縄は香港、台湾と国際海底ケーブルでつながっている。ネット接続会社の国際的な相互中継地は東京に集中しているが、県はこれを沖縄に誘致する構想も進めている。

 一方、政府が02年に沖縄県名護市に設けた金融特区は六年たっても認定企業が一社にとどまっている。法人税の優遇措置はあるが、適用条件が厳しく、効果を上げていない。名護市は繰り返し条件の緩和を求めているが、政府の腰は重い。

 地域経済の崩壊を避けるためには、政府が中小企業の資金繰りを支援し、雇用不安を和らげる対策を大胆に打ち出す必要がある。ただし、政府の地域政策は画一的で柔軟性に欠けるだけに過剰な関与は禁物だ。

 政府の地方分権改革推進委員会によると、中央官庁が法令で自治体に義務づけている過剰な規制は四千項目を超す。画一的な基準を見直せば福祉や環境など様々な分野で新産業が生まれる可能性が広がる。

 地域資源をうまく使えば地方の中山間地でも活性化できる。愛媛県内子町の農産物直売所「内子フレッシュパークからり」は年間七十万人の顧客を集める。同町の農家の二割近い約四百三十人が新鮮な野菜や果物などを出荷し、年間一千万円を売り上げる農家もある。レストランや完熟トマトの加工施設も備え、観光面でも地域に貢献している。

 町が設立した運営会社には六百人を超す住民も出資している。赤字が多い第三セクターのなかで黒字経営を続け、株主配当も実施している。高齢者や女性のやる気を引き出すコミュニティービジネスである。

 地方が苦しいからといって官需への依存度を高めるような補助金のばらまきは中長期的には逆効果だろう。1990年代の景気対策をみても、利用者の少ない市民会館など公共事業の大盤振る舞いは一時的な需要を生んだが、地域の足腰をむしろ弱めた。苦境に陥る建設業でも新潟県の頸城建設のように農業への多角化で成果を上げる業者が出てきた。

 一方で、政府には民間の知恵を地域再生に生かす仕組みづくりを求めたい。地場の中堅企業や公共交通機関を再生し、赤字経営の第三セクターを処理するためには外部からの人材や資金の投入が効果的だ。政府は産業再生機構の地方版といえる地域力再生機構の設立を予定しているが、民主党が反対している。

 地方を元気にする方法は幾通りもあるのだから、民間と自治体が創意工夫して地域資源を生かす道を探るしかない。そのためには自治体に権限と財源を与える必要がある。

 政府・与党は早ければ五日召集の通常国会に道州制基本法案を提出する方針だ。道州制は地方分権の最終目標なだけに一歩前進である。同じ公共投資でも、ブロック中心都市の拠点性を高め、道州制を促すような広域交通網の整備は必要だろう。

 ただし、区割りの問題ひとつ考えても、道州制の実現までには相当な時間がかかるだろう。まずは、過剰な規制の撤廃などすぐにできる改革を断行すべきだ。

 【後日記】『道路各社、前期業績で明暗 民間比率高い企業苦戦』(2009/4/8日経より転載)

 道路各社の2009年三月期業績は、道路舗装工事の民間依存度で明暗が分かれたようだ。企業の設備投資抑制やマンション建築の落ち込みを背景に、民間企業向けの工事への依存度が高い企業が苦戦。一方、比較的落ち込みが少ない高速道路舗装など公共事業関連の比率が高い企業は堅調だった。

 業界二位の前田道路の09年三月期の連結営業利益は、従来予想を二億円下回り、前の期比横ばいの七十二億円程度となったようだ。同社の民間工事の比率は全体の八割強。アスファルト合材の値上げは浸透したが、民間の落ち込みを補い切れなかった。

 民間比率が約65%の大林道路の営業利益は、38%減の約十億円となったもよう。今年に入ってからの合材の伸びで従来予想を二億円ほど上回ったが、大幅減益は避けられなかったもよう。

 一方、公共関連の工事が多い企業は堅調だったようだ。最大手のNIPPOコーポレーションは三月二十四日に業績予想を上方修正。営業利益は七十七億円と従来予想を二十億円上回り、一転、14%の増益予想とした。

 同社の官庁向け工事の比率は五割強と高く、民間の落ち込みの影響を食い止めた。合材の値上げ効果もあり増益となったようだ。

 【後日記】『凍結18国道、中止1つのみ 国交省、基準緩める』(2009/7/29日経より抜粋)

 凍結されていた18路線のうち中止するのは宮崎県の1路線だけ。地元の強い要望を受け、結局、大半の再開を認めた。

 18路線の建設が凍結されたのは、国交省が将来の交通量の推計を下方修正したためだ。この結果、18路線は整備の「効果」が「費用」を下回り、3月末に凍結された。北海道、新潟県、沖縄県など地方の道路が多い。

 この後、再開の動きが出たのは6月ごろ。それぞれの整備計画で国交省は4車線を2車線にするなどして、コストを圧縮した。各地の地方整備局の第三委員会がこうした対策を踏まえて各計画の「費用対効果」を改めて分析した結果、17路線の工事再開を認めることにした。

 本来ならばコストを圧縮し、「効果」が「費用」を上回るように見直すのが本筋。だが、鷹ノ巣道路(新潟県)、地芳道路(高知県・愛媛県)など7路線は「効果」が「費用」を下回ったままで再開が決まった。

 「完成までもう少しで途中でやめるのは得策ではない」との論理を用いたり、防災や救急医療、観光など数値化しにくい道路整備の効果を上乗せしたりした。

 もっとも今回、再開を決めるに当たり、大幅に事業費を減らした路線もある。都南川目道路(岩手県)と安芸津バイパス(広島県)は4車線を2車線に縮小し、沖縄県の与那原バイパスと南風原バイパスは立体交差を平面交差に変えた。それぞれ40~150億円もの事業費を圧縮できた。

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2009年1月 3日 (土)

ウクライナ向け停止

 ロシアの独占天然ガス会社ガスプロムが一日、ウクライナへのガス供給を停止した。ウクライナのガス料金滞納を批判してきたガスプロムは、十二月三十一日までにウクライナから十五億ドル(約千三百七十億円)の入金があったことを認めたが、罰金を含め六億ドル超の債務が残っていると主張。原油価格の急落にもかかわらず昨年の輸出価格の二倍以上となる千立方メートル当たり418ドルへの値上げも要求し、圧力を強めた。

 欧州はガス消費の四分の一をロシアに依存し、このうち八割はウクライナ経由で輸入している。ウクライナ政府はガス供給停止に備蓄で対応し、欧州へのガス通過を保証するとの声明を発表、欧州連合(EU)に仲裁を働きかけているもようだ。

 ロシアは2005年のウクライナ親欧米政権誕生を機に、ガス供給を政治圧力に利用し始めた。06年には五倍超の値上げを突きつけた上で年初に一時供給を止め、欧州への供給量も減った。今回の交渉でもベラルーシなど旧ソ連の親ロ国向けは千立方メートル当たり200ドル以下とし、ウクライナと大きな差をつけている。

 メドベージェフ大統領は昨年末、テレビで南オセチア自治州を巡る紛争でウクライナがグルジアを支援したと激しく非難し「債務を返済しなければ経済制裁に訴える」と発言。ウクライナから食品など三十品目の輸入を制限する構えも見せている。ウクライナと同じく北大西洋条約機構(NATO)加盟を目指すグルジアへの侵攻後、両国を「影響圏」に取り戻す思惑をあらわにしている。

 ウクライナではともに親欧米のユーシェンコ大統領とティモシェンコ首相が対立し、ロシアとの交渉に混乱を招いた。金融危機の影響が深まる中で国際通貨基金(IMF)の支援を受けており、ガス供給停止が長期化すれば経済の一段の悪化は避けられない。ロシアも原油価格急落で不況に陥っており、国民の不満をウクライナに向けさせ、国内求心力を維持する政権の思惑も見え隠れする。

 以上、日経より。・・・資源成金らを調子づかせてはいけません。早急に化石燃料脱却を。

 【後日記】『EU ガス相互供給 義務付け』(2009/7/20日経より抜粋)

 欧州連合(EU)の欧州委員会はロシア産のガス供給が再び停止する事態に備え、安定供給を確保するための規制案をまとめた。EU域外からのガス輸入量が一定以上減った場合、加盟27カ国にガス融通を義務付けるのが柱。さらに調達先の多様化などで2014年3月末までに厳冬期の60日分のガスを確保するように各国に求める。

 EUは天然ガス輸入の約4割をロシア産に頼っており、その8割がウクライナ経由となる。ガス代金の支払いを巡ってロシアとウクライナの関係はこじれており、EUではガス供給の停止が再び起きるという危機感がある。

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2009年1月 2日 (金)

商品・サービス市場の主な出来事

 抜粋転載。一昨日の日経より。

1月

 ・NY原油先物、初の1バレル100ドル台

 ・包装用紙、約15%の値上げ浸透

 ・一般炭のスポット価格、初の1トン100ドル突破

2月

 ・ブラジル産鉄鉱石の2008年度対日価格、前年度比65%高に

3月

 ・NY金先物が1トロイオンス1000ドルを突破し、過去最高値を更新

 ・中東産ドバイ原油、初の1バレル100ドル台

4月

 ・セメント、約10%の値上げ浸透

 ・オーストラリア産原料炭の2008年度対日価格が前年度の約3倍、一般炭が約2.3倍に

5月

 ・すず地金がクアラルンプール市場で1トン2万5400ドルの過去最高値

 ・ばら積み船運賃、バルチック海運指数が過去最高値

 ・棒鋼を含む主要鋼材がすべて1トン10万円台に

 ・タイ産米の輸出価格が1トン1000ドル超と最高値

6月

 ・人材派遣料金交渉、前年比3%程度の引き上げで決着

 ・トウモロコシのシカゴ相場が1ブッシェル7.65ドルの過去最高値

7月

 ・NY原油が147.27ドルと過去最高値

 ・ドバイ原油も140.60ドル記録

 ・軽油のスポット価格が29年ぶり最高値

 ・ロンドン金属取引所(LME)で銅地金が1トン8940ドル、アルミ地金が3380ドルと過去最高値

 ・大豆のシカゴ相場が1ブッシェル16.63ドルと最高値

 ・鉄スクラップが1トン7万円近辺と過去最高値

 ・ナフサの輸入スポットが過去最高の1トン1248ドル。主要樹脂の値上げ浸透

 ・印刷用紙、約15%の値上げ浸透

8月

 ・レギュラーガソリンの全国平均店頭価格が1リットル185.1円と最高値

9月

 ・全農、10-12月の配合飼料価格を4四半期連続で上げ

10月

 ・段ボール原紙、1キロ10円の値上げ浸透

 ・国産ナフサの7-9月期価格、過去最高確定

 ・石油化学製品、アジア取引価格が急落

11月

 ・NY原油とドバイ原油が50ドル割れ

 ・レアメタル、世界景気減速で急落

 ・鉄スクラップ急落、一時1万円割れ

 ・針葉樹合板卸値反落

 ・大西洋まぐろ類保存国際委員会でクロマグロの2割削減決まる

12月

 ・全農、配合飼料の2009年1-3月期販売価格を大幅引き下げ

 ・全国のガソリン販売激戦区でレギュラー100円割れの看板登場

 ・バルチック海運指数、ピーク時の20分の1に

 ・中西部太平洋まぐろ類委員会でメバチマグロの3割削減決まる。築地市場で冷凍マグロ卸値が年末を前に異例の急落

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経常収支2カ月連続黒字

 韓国銀行が発表した十一月の経常収支は二十億五千六百万ドルの黒字となった。黒字は二カ月連続だが、黒字額はほぼ半減した。一昨日の日経より。

 【後日記】『韓国、最大の資金流出 08年 資本収支4.5兆円の赤字』(1/31日経より転載)

 韓国銀行(中央銀行)が三十日発表した2008年の資本収支は五百九億ドル(約四兆五千億円)の赤字となり、統計のある1980年以降で過去最大の赤字となった。米金融危機をきっかけに海外マネーが一斉に韓国外に流出。通貨のウォン安が進んだ結果、輸入価格が上昇するとともに、外貨建て借り入れの返済負担が増加し、韓国経済の急減速を引き起こした。

 資本収支は海外との証券投資や直接投資などによる資金の流れで、赤字は流入より流出が多い状態を示す。韓国の資本収支は07年まで六年連続の黒字。08年は一年間で過去六年分の黒字(約五百七十億ドル)に迫る金額が流出した。

 月間では昨年十二月まで赤字が四カ月続いている。08年は経常収支も通貨危機の1997年以来、十一年ぶりの赤字(六十四億ドル)。韓国は対外債務の返済などに必要な外貨を獲得する力が衰えている。

 【後日記】『韓国 資本収支7770億円黒字』(7/30日経より転載)

 韓国銀行(中央銀行)が29日発表した1~6月の国際収支によると、資本収支が82億3000万ドル(約7770億円)の黒字となった。昨年7~12月は米金融危機をきっかけに466億ドルの大規模な赤字に陥っていた。金融市場の安定化につれて海外の投資マネーが戻り始め、株価を押し上げた構図が浮き彫りになった。

 資本収支は国をまたぐ資金のやりとりを表す指標で、黒字は資金の流入が流出より多い状況を示す。1~6月は前年同期との比較でも42億8000万ドルの赤字から2年ぶりに黒字に転換した。

 1~6月の資本収支のうち、株式などの「証券投資収支」が202億7000万ドルの黒字と資金流入が膨らんだ。株式市場では今年、外国人投資家の大幅な買い越しが続いており、韓国総合株価指数(KOSPI)が昨年末から半年で2割強上昇する原動力になった。

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欧州単一通貨ユーロ導入の歩み

 昨日の日経より抜粋、転載。

 1999年1月・・・仏独など11カ国が導入

 2001年1月・・・ギリシャが導入

 02年1月・・・ユーロの紙幣・硬貨が流通開始

 07年1月・・・スロベニアが導入

 08年1月・・・キプロス、マルタが導入

 09年1月・・・スロバキアが導入。合計16カ国に

 誕生から一月一日に十年を迎えるユーロは金融危機を機に、求心力を高めている。金融危機後、高福祉国としての独自性維持にこだわるスウェーデンや、高金利通貨として先進国マネーをひきつけたアイスランドが相次いでユーロ導入に前向きな姿勢を示した。

 ポーランド政府も三十日「導入基準を2011年に満たす結果、12年一月一日にユーロ導入が可能となる」との声明を発表。中・東欧最大の経済規模を持つ同国では、独自通貨の放棄に慎重な声もあるが、政府は導入懐疑論の沈静化に躍起になっている。

 インフレ抑制に成功し、欧州中央銀行(ECB)より政策金利を抑えているチェコでも、政府にユーロ導入を求める声が急速に高まった。チェコスロバキア時代に弟格だった隣国スロバキアがユーロ導入で金融危機の影響を限定したことも、チェコの導入不要論の後退につながった。

 ただ、周辺国のなだれ込みは、ユーロ圏にとっては不健全な経済構造の国々を抱え込むリスクを伴う。一方で、経済的に不安定な非ユーロ圏諸国が周辺にあることも別のリスクだ。EUとECBは通貨危機に見舞われたハンガリーに巨額支援を実施。中・東欧には同国以外にも危機の温床となった外貨建て融資に依存した国は多く、今後ユーロ圏が新たな支援を求められる可能性もある。

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ハマスのガザ支配後の経緯

 昨日の日経より転載。

 2007年6月・・・ハマスがガザでファタハを武力制圧し実効支配を開始。パレスチナ自治政府統治のヨルダン川西岸と分裂

 11月・・・米アナポリスで中東和平国際会議を開催。パレスチナ自治政府とイスラエル、7年ぶりの和平交渉再開で合意

 2008年1月・・・ガザ封鎖に対抗し、ハマスとみられる勢力がエジプトとの境界壁を爆破。数十万人が同国へ一時的に流入

 2月・・・イスラエル軍とのガザ武装勢力の衝突で、3月にかけて100人以上が死亡。2000年以降では最悪の事態に

 6月・・・ガザで期間半年の停戦発効

 11月・・・武装勢力とイスラエル軍の衝突が再燃

 12月・・・19日で停戦が失効。27日にイスラエル軍がガザ大規模空爆を開始

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