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2008年10月10日 (金)

iPS細胞

 iPS細胞は、もう一つの万能細胞である胚性幹細胞(ES)細胞と異なり、生命の萌芽である受精卵がなくても作成でき、倫理上のハードルが低い。また、患者自身の皮膚細胞などから作られ、治療に応用した場合に、免疫拒絶が起こりにくいとされる。

 日本で生まれたiPS細胞を実用化するには知的財産戦略も重要になる。京都大学は金融機関と知財管理会社を設立、国内ではiPS細胞の基本的な製法特許を取得した。

 以上、日経『きょうのことば』から。

 iPS細胞・・・京都大学の山中伸弥教授が世界に先駆けて作製した万能細胞。あらゆる細胞や組織に分化する能力を持つ。難病患者から採取して作れば、病気の原因解明や新薬候補を探索するのに活用できる。
 京大は九月に、iPS細胞の作製に関する基本特許を国内で取得した。文部科学省は京大のほか、慶応大学、東京大学、理化学研究所を重点研究拠点に指定している。(12/2日経より転載)

 山中伸弥京都大学教授が世界に先駆けて作製したiPS細胞(新型万能細胞)は、皮膚細胞などから作られるため、受精卵を壊して作るもう一つの万能細胞である胚性幹細胞(ES細胞)より、倫理的なハードルは低いとされている。
 iPS細胞は再生医療のほか、創薬にも活用できる。分化した細胞に薬剤を加えて副作用の危険性を調べる。難病患者からiPS細胞を作って解析すれば、発症原因や治療の糸口も見つかると期待されている。(2009/2/27日経より転載)

 【後日記】『iPS細胞から角膜細胞』(2009/3/2日経より抜粋)

  再生医療の切り札とされる「iPS細胞(新型万能細胞)」から、目の細胞を作製する研究が進んできた。慶応義塾大学のチームは人の角膜細胞を作製、東北大学も同様の成果が得られつつある。また理化学研究所は、動物実験で網膜の細胞を作った。アイバンクを通じた角膜移植などは慢性的にドナー(提供者)が不足している。様々な目の細胞を確保できれば移植治療の課題を克服できる可能性がある。

 万能細胞・・・人体のあらゆる組織や臓器に成長する細胞。神経などに成長させて患者に移植すれば、病気やけがで失われた身体機能の回復につながることから、再生医療の切り札として注目されている。受精卵から作る胚(はい)性幹細胞(ES細胞)、京都大学チームが人の皮膚から作った新型万能細胞(iPS細胞)が知られる。
 骨髄など患者自身の体に含まれ、すでに再生医療への応用が始まっている「体性幹細胞」も似たような能力を備える。ただ万能細胞の方が様々な組織へ成長する能力が高いため治療できる病気の対象が広がる。無限に増殖させられるため、企業による産業化につながりやすい利点もある。(2009/5/20日経より転載)

 【後日記】『幹細胞』(2009/8/10日経より転載)

 自らを複製しながら、複数の種類の細胞に分化できる細胞。種類は主に3つ。人の体に広く存在する間葉系幹細胞などの体性幹細胞と、受精卵から作られる胚性幹細胞(ES細胞)、皮膚など分化した細胞から作る新型万能細胞(iPS細胞)だ。

 体性幹細胞がある特定の種類の細胞にしかならないのに対し、ES細胞やiPS細胞は生殖細胞も作ることができるなど、体のあらゆる細胞になる万能性を持つ。

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政教分離「集中審議を」

 日経によれば、民主党の菅代表代行が記者会見で、憲法が規定する政教分離の考え方について、「集中審議も一つの考え方ではないか」と述べ国会で論議を深めるべきだとの認識を示したとのこと。創価学会を支持母体とする公明党を、揺さぶる狙いがあるとみられているそうです。

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2008年10月 6日 (月)

総合経済対策2つの矛盾

 9/3の日経『大機小機』を以下に転載します。

 政府は八月二十九日に総合経済対策を決定した。この対策は二つの矛盾点を内包している。一つは財政再建に関する矛盾だ。対策は、2011年度のプライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化の目標を堅持し、有効需要創出を主目的とした財政出動は行わないとしている。だが一方で、定額方式による特別減税を実施し、臨時福祉特別給付金を支給するという。これは財政出動による有効需要創出策そのものではないのか。

 一日夜に退陣を表明した福田康夫首相は、もともと減税には消極的だったとされる。財政再建路線の堅持が福田首相の理念であり、減税と給付金はその理念に反して外から押し込まれたものだと考えられる。すると、この矛盾は福田首相の意図と現実の政治情勢との食い違いを象徴するものであり、退陣の一つの引き金になったのかもしれない。

 もう一つは、コストアップの価格転嫁に関する矛盾だ。対策は国民生活を守るという観点から「便乗値上げ・カルテル等不正行為の監視と厳正な対処を行う」としている。

 だが一方で対策では、燃料負担の大きい特定業種を支援し、トラック運送業について燃料サーチャージ制の導入を促進するという。トラック料金に関してコストアップ分を100%価格転嫁させるべきだと考えていることになる。

 同じくクリーニング業に対しては「指導等を行う」という。この「指導等」の意味は明記されていないが、想像はつく。厚生労働省はコスト増に苦しむクリーニング業界のために「原油等の価格転嫁等が必要」という趣旨のポスターを作製している(八月二十六日付日本経済新聞)。この点を踏まえると、クリーニングについては価格にできるだけ転嫁するよう消費者を説得するのが「指導等」の中身ではないかと思われてくる。

 こうして業界が協調してコストを最終価格に転嫁するのは、まさにカルテルそのものではないのか。一律に値上げを認めると、本来は値上げしないつもりだった業者も値上げをすることになる。これは便乗値上げではなかろうか。

 今回の対策は、理念は良いが、理念に反した具体策が紛れ込んでいる。財政の健全化を優先するのであれば、減税や給付金の交付はしない。市場を尊重するのであれば、コストアップの価格転嫁に対して公的な介入はしない。これが理念に沿った矛盾のない経済政策である。

 【後日記】『やめてほしい負の経済対策』
 2009/2/13の「大機小機」から抜粋します。

 経済政策は経済実態の中から生じてくる政策課題を解決するために立案される。ところが政策が実行されるまでの間に経済実態が変化してしまい、結果的に的外れな政策を実行する場合がある。

 極端な場合には、政策を実行することが経済的にマイナスにしかならない場合さえある。いわば「負の経済政策」になってしまうのである。この負の経済政策が、今まさに実行されつつある。

 第一は、高速道路料金の引き下げだ。これは昨年八月の政策パッケージに盛り込まれたものが、今年一月の補正予算で実現することになったのものだ。立案段階では、ガソリン価格上昇に苦しむドライバーの負担軽減という一応の意味があったが、その後、石油価格は大幅に下がったから、今では実行する意味がない。

 観光の振興を通じて景気対策になるという説明もあるが、鉄道から車への代替が進むだけに終わる可能性が高く、省エネ、温暖化ガス削減という面ではマイナスである。五千億円も費用をかけてマイナス効果しかないことをやっている場合だろうか。

 第二は、企業への賃金引き上げ要請だ。これは昨年十月のパッケージに含まれていたもので、十二月に麻生太郎首相が財界首脳に賃金引き上げを求めるという形で実行された。これも当初は、賃金の分配率の低下を食い止め、消費の拡大を通じて景気にプラスになるという意味があったかもしれない。

 しかし現下の最大の経済問題は、急激に需要が落ち込み、企業の業績が急降下する中で、いかに安定した雇用機会を確保するかということだ。そんな時に企業に賃金を上げさせたら、賃金コストが上昇し、雇用情勢の悪化に拍車をかけることになってしまう。

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公務員定員 実質700人増 09年度、純減目標の達成遠く

 日経9/3から部分抜粋、転載。

 主要十五省庁の2009年度の定員要求が実質約七百人の純増となることが明らかになった。政府は総人件費の抑制に向けて06年度から五年間で自衛隊員などを除く国家公務員約一万九千人以上の定員純減を掲げている。だが今回の要求のうち純減は十五省庁のうち三省にとどまっており、実質的な目標達成にはほど遠い内容といえる。

 最終的な定員は年末に財務、総務両省が各省と交渉の上で確定する。政府の定員純減計画は、06-08年度の三年間で社保庁移管関係を除けば約六千人しか純減が達成していない。

 【後日記】『バス路線、7割が赤字』

 全国に約三万八千系統あるバス路線の七割以上が赤字であることが、国土交通省と日本バス協会が昨日開いた会合で明らかとなったもよう。公営バスの職員の年収が約760万円と、全産業の平均(約550万円)や民営バス(約470万円)を上まわる高コスト体質であることなどが問題点として挙がったそうです。10/10日経より。

 【後日記】『国家公務員2525人純減』(12/23日経より転載)

 総務省は二十二日、2009年度の国家公務員の定員を08年度に比べ2525人純減することを決めた。農林水産省などの出先機関を中心に削減する一方、治安悪化への対応や消費者行政、外交に関係する分野は増員。「メリハリある定員配置を実現した」(行政管理局)としている。

 国家公務員の定員自体は約1万4800人減だが、社会保険庁から約1万2300人が日本年金機構に移って非公務員化する分を除くと、純減数は2525人となる。現業の国有林野事業を含む国家公務員全体の09年度末の定員は約30万9500人。

 減員の軸は出先機関で約6200人を合理化する。逆に増員は刑務所警備をはじめとする治安関係で約2100人増、消費者行政など「安全・安心」は1900人程度増える。外交関係も在外公館の職員増などで約200人の増員が認められた。

 政府は06-10年度の五年間で約1万9000人以上の純減目標を掲げている。09年度計画まで含めた四年間で約1万3100人減を達成。10年度は8700人程度を減らせばよいが、総務省は国立高度専門医療センターや森林管理関係の非公務員化だけで大部分を減らせると見込んでいる。

 【後日記】『勤務評定しない支給を違法認定』(2009/2/14日経より転載)

 兵庫県宝塚市が定期的な勤務評定をせず職員に支給した勤勉手当などを返還するように求めた住民訴訟の判決で、神戸地裁(佐藤明裁判長)は十三日、「裁量権を逸脱し地方公務員法の趣旨に反する」として支給の違法性を認めた。一方、「職員に混乱をもたらす」として返還請求は棄却した。

 総務省によると2005年度、地方自治体職員の98.5%が勤勉手当を受給。勤務評定の結果を勤勉手当に反映している自治体は、07年度時点で16.5%にとどまっている。

 佐藤裁判長は判決理由で「形式的にも実質的にも、個々の職員について勤務評定をしたということはできない」と指摘、手当は職員の不当利得と認定した。

 阪上善秀市長は「大変厳しい判決と受け止めている」としている。

 【後日記】『行政委員の報酬 日額に』(2009/2/27日経より転載)

 神奈川県の松沢成文知事は二十六日の記者会見で、県教育委員会や公安委員会などの行政委員に支給している月額報酬を、活動実績に応じて支払う日額報酬に変更すると発表した。人件費の削減が狙い。早ければ2009年度に条例を改正する。

 見直すのは九つの行政委員会(定数七十五)で、非常勤の七十三人が対象。人件費総額は年間約二億円。月額報酬が最も高いのは非常勤監査委員の六十万円。最低は水産物捕獲などに関する内水面漁場管理委員会の委員で三万八千円。勤務日数が最も少ないのは同委員会委員などで年間で十数日。最も多いのは監査委員などで百日程度という。

 行政委員の月額報酬を巡っては、地方自治法に勤務日数に応じ報酬が支給される規定があるのに月額報酬を払うのは法の趣旨に反するとして、滋賀県が一月に大津地裁から支出差し止めを命じられた。

 【後日記】『全国自治体、昨年4月 職員の平均年収 「700万円超」1割』(2009/6/14日経より転載)

 都道府県、市区町村を合わせた全国の自治体の1割にあたる187の自治体で、職員の平均年収が700万円を超えていることがわかった。総務省がこのほど開示した自治体別の平均給料と諸手当、ボーナスを合計して2008年4月時点の平均年収を推定した。最高は東京都多摩市の845万円。民間の給与水準が低い地域を中心に、公務員の厚待遇への批判が強まりそうだ。

 地方公務員の給与水準はこれまで、国家公務員の給料を100とする「ラスパイレス指数」で基本給のみを対象に比較されてきた。今回、教職員と警察官、臨時職員を除く一般職員について、日本経済新聞が月額の給料や諸手当をもとに平均年収を算出した。

 多摩市の平均年収は、最低の北海道夕張市(387万円)の2.2倍。平均年齢が46.2歳と高く、勤続年数が長くなれば本来の資格より上の給料がもらえる仕組みが影響した。2番目に高い神奈川県鎌倉市は、国家公務員に準じて支給する地域手当が多かった。

 厚生労働省がまとめた08年の「賃金構造基本統計調査」によると、民間事業所(従業員10人以上)の全国平均は486万円。これを下回っていたのは15市町村だけだった。

 <地方公務員の平均年収ランキング>
上位
 1.多摩市(東京) 平均年齢46.2歳 平均年収844.5万円
 2.鎌倉市(神奈川) 45.2歳 814.2万円
 3.芦屋市(兵庫) 43.9歳 806.9万円
 4.武蔵野市(東京) 43.3歳 798.3万円
 5.八王子市(東京) 45.3歳 795.1万円
 6.神奈川県 43.8歳 788.3万円
 7.守口市(大阪) 48.4歳 785.0万円
 8.愛知県 44.2歳 783.3万円
 9.千代田区(東京) 46.7歳 781.9万円
 10.三鷹市(東京) 43.3歳 781.6万円
下位
 1.夕張市(北海道) 41.9歳 386.6万円
 2.舟橋市(富山) 39.8歳 444.3万円
 3.東村(沖縄) 40.3歳 447.8万円
 4.中能登町(石川) 40.9歳 451.8万円
 5.伊平屋村(沖縄) 44.5歳 459.5万円

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ペルーへ人材派遣

 一昨日の日経には、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(独立行政法人、JOGMEC)が、ペルーの鉱害問題に対処するため、行政アドバイザーを派遣することで同国エネルギー鉱山省と合意した、とあります。なお、ペルーは世界有数の鉱物資源の生産国で日本企業も銅鉱山などを操業・出資しているとのこと。

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