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2008年8月27日 (水)

餌高騰、新興国に買い負けも

 タイ養殖は原価の60%が餌代、平均一億二千万円売って手元に残る利益は三百万円余り-。農林水産省の2006年の漁業経営調査(会社経営体)の結果だ。餌代が高騰した今、利益を出せる業者はほとんどいない。
 昨秋から養殖業界では餌不足が問題となり始めた。年間二十六万トンの養殖にはサバ、カタクチイワシなど餌用の魚が約八十万トン、輸入魚粉などを原料にした配合飼料が三十万トン必要だ。
 日本で食用に売れない小さなサバでも中国など新興国には食用として飛ぶように売れている。一キログラム太らせるのに十数キロの餌が必要なマグロ養殖の拡大も餌不足に拍車をかけている。
 水産庁は餌不足対策として今年、近海資源が豊富なサンマの漁獲可能枠(TAC)を約六万トン増の四十五万五千トンと設定したが、海外需要は旺盛だ。餌用では五十円前後だが、缶詰原料なら七十-九十円程度。ロシアの引き合いが急増し、輸出量は増枠分に迫る。
 養殖業界は餌用サンマが希望通りに入手できるか気をもんでいる。水産庁は漁業者支援の一環で餌用の魚購入費の一部補助を決めたが、価格差を埋めきれるか。産地再生の頼みとされるマグロ養殖でさえ、餌を海外に買い負けしかねない。(編集委員 樫原弘志)

 以上、日経8/18から転載しました。こういうの読むと日本って平和だなーって思うよね・・・あ、それと「養殖事業をめぐる最近の各地の動き」と題した表も掲載されていたのでついでに転載しときます。

 2006年5月・・・マグロ養殖中堅の中谷水産(鹿児島県瀬戸内町)に日本水産が資本参加
 07年9月・・・カンパチ養殖大手の桜島漁業生産組合(鹿児島市)の事業を継承する桜島養魚(同)にマルハニチログループが資本参加
 10月・・・桜島漁業生産組合が事実上倒産
 08年1月・・・拓洋(熊本市)が天草下島に365万平方メートルのマグロ養殖漁場を確保(日本最大)
 2月・・・和歌山県が「水産業活性化アクションプログラム」でマグロ養殖4倍増を打ち出す
 3月・・・長崎県がマグロ養殖4倍増を掲げた振興プランを作成
 7月・・・全国海水養魚協会が全魚連などによる漁船一斉休漁(15日)に参加(出荷停止)
      辻水産(愛媛県宇和島市)が日本ハムなどと共同で養殖マグロ販売会社を設立
 8月・・・マリンハーベスト社が高知県宿毛市、大分県佐伯市でのブリ養殖事業から撤退(予定)

 【後日記】『養殖3魚種、生産量削減』

 2009/2/7の日経によると養殖漁業者でつくる全国海水養魚協会(神戸市)はブリとタイ、カンパチの主要な養殖三魚種の生産量を一斉に削減することを決めたそうです。

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